直感を信じる
2021.02.01
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「直感を信じる」
江戸時代の儒学者・佐藤一斎は、著書『言志四録』(げんししろく)において、「人の賢否は、初めて見る時に於いて之を相するに、多く謬(あやま)らず」と述べています。人が賢いか愚かであるかは、第一印象が、たいてい間違いないものであるという意味です。
さらに、これを裏付けるかのように、『言志四録』には、「心の形(あら)わるる所は、尤も言と色とに在り」とも記されています。心は、言葉や表情に現れるということです。
これらの言葉は、見た目の印象から得る直感というものが、意外に信用性の高いことを示しているのです。
直感には、一見、論理性がないように思われますが、そうではありません。何の根拠もない思いつきを指す言葉ではないからです。
それまで蓄えてきた様々な情報、データ、知識などを、一瞬にしてまとめ、整理し、内部分析して、出した答えが、直感なのです。
その整理・分析プロセスは、無意識に、ほんの一瞬の間に行われるため、本人もその流れを確認できないので、論理性がないように誤解されてしまうのです。
同じ意味の言葉に、「長年の勘」があります。
刑事ドラマなどで、ベテランの刑事が、「長年の勘」を披露するシーンがありますが、これも、それまでの経験で身につけた膨大な情報、データ、知識などを、無意識に、瞬間的にまとめ上げた答え=直感なのです。
生物学的にいっても、直感は極めて重要な役割を果たしています。
特に、ある種のサルの雄は、自分に合うメスを直感で判別し、交尾に至るようです。好みのコかどうか迷っていると、交尾のチャンスを逃すばかりか、その隙をついて、敵に襲われるかもしれないので、直感をもって、一瞬にしてメスを選んでいるのです。
社長ブログ新着記事
-
【否定を超えて、徳を積む日々へ】 -
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「きちんとしている人がモテる」 -
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「承認欲求が強すぎる人とは -
「鋼の心で、人生を愉しむ」〜躍進五原則と共に歩む道〜 -
「今」を生きる力――誠実と感謝で歩む日々





