羅万象から学ぶ人生羅針盤「偉大な精神で方向を決める」
2022.01.13
羅万象から学ぶ人生羅針盤「偉大な精神で方向を決める」
ドイツの哲学者ニーチェの言葉に「偉大とは方向を与えることだ」があります。そして、この言葉の後に「どんな大河も多くの支流を迎えることによって河を大きくする。精神の偉大さもそれと同じだ。多くのものが流れ込む方向を与えることが問題なのであって、天分が貧しいとか豊かだということは問題ではない」と続くのです。
これまでに、方向を見定める重要性を様々に述べて参りました。中国の故事である「南轅北轍(なんえんほくてつ)」にも示されているように、方向を間違えるととんでもないことになります。
また、将に将たる人、つまりリーダーを動かす人になるには、方向性を決めることと、正しい最終決断をすることが重要であることもご案内しました。
偉大な政治家や宗教家は、正しい方向を与えることで多くの人々を引っ張ってきました。多くの人の意思が集まり、同じ方向に持っていかれる様子は、まさに様々な支流が集まって大河のうねりになることそのもので、流れをまとめ、向かう先を決める力こそが、精神の偉大さであるとニーチェは指摘しています。
その精神の偉大さとは、人格に基づく大いなる説得力なのです。この人の言うことに間違いない、この人を信じて尽くしてみたい、この人に自分を賭けてみたいと思わせる力こそが、正しい方向を決め、多くの意思を結集するのです。
それは政治家や宗教家だけでなく、ビジネスマンを含め、あらゆる指導者に求められる資質なのです。偉大な精神で方向を決めるには、人格を磨き、実績を積み上げるための不断の努力が必要不可欠であることを忘れずに、全力で邁進しましょう。
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