森羅万象から学ぶ人生羅針盤「適切にアレンジする」
2022.07.29
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「適切にアレンジする」
井深大氏とともにソニーの創業者の一人だった盛田昭夫氏の言葉に、「自分を開発し発展させていくためには、他人と同じ考え、行動をしてはならない」があります。これは盛田氏に限らず、多くの偉人、著名人が述べていますが、その理由は「モノが違うことを理解せよ」でしょう。
例えば、憧れの一流アスリートのようになりたいとして、その人のトレーニングメニューをマネする人がいますが、多くの場合、挫折しているようです。なぜなら、素質や才能、基礎体力、運動神経などの身体的条件に加え、そのアスリートを一流たらしめる強い精神力はその人特有のものであり、第三者に同じ資質が備わっているとは限らないからです。
それは仮に、クローン人間でも同じことが言えましょう。以前、「自分のクローンが存在したとしても、育った環境がまったく違えば、それはもう完全な別人と言える」ことをご案内しました。クローン人間ですら、いくら鍛え上げても、同じ実績を残せる保証はないのです。
これまでに、この『森羅万象から学ぶ羅針盤』の連載において、多くの先達経営者の言葉をご案内してきましたが、私はそれらを必ず「躍進流」にアレンジして実行しています。なぜなら、経営者としての「モノが違う」だけでなく、ヒト、モノ、カネ、知恵、情報、時間という6つの経営資源も違うため、ダイレクトには使えないからです。先達経営者の言葉を、限られた条件のなかで生かすことは、まさに有言実行ならぬ“有限”実行なのです。
他人の方法論を参考にすることが大いに結構ですが、決して猿真似してはいけません。必ず適切にアレンジするのです。そのアレンジする力こそが、自分のビジネスの成否を分ける決め手であることを忘れないでください。
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