2023.10.20
森羅万象から学ぶ人生羅針「モチーフよりも優れる」
換骨奪胎(かんこつだったい)という言葉があります。文字通り、骨を取り換え、胎 (こぶくろ、子宮) を取ってわが物として使うという意味で、転じて、先人の詩や文章などの着想・形式などを借用し、新味を加えて独自の作品にすることです(デジタル大辞泉より抜粋・要約)。
ここで大事なのは、元にしたモチーフよりも優れたものにしなければ意味がないという点です。そうしなければ「これって○○の真似じゃないか」で終わってしまい、何の評価も得られないどころか、盗用と錯覚され評価が下落する危険性が潜んでいるのです。
特にビジネスにおいて新たなアイデアを発想するとき、「守破離」の「離」を強く意識しなければなりません。
この『森羅万象から学ぶ人生羅針盤』でも何度もご案内している「守破離」ですが、師や流派の教え、型、技を忠実に守り、確実に身につけ(守)、他の師や流派の教えの良いものを取り入れ心技を発展させた後に(破)、独自の新しいものを生み出し確立させる「離」が大事なのです。
そのためには、縦糸となる本質を確実に身につける必要性があります。そのうえで、横糸となる独自のアイデアを肉付けして換骨奪胎が完成するのです。
「学ぶは真似(まね)ぶ」ではありますが、様々に勉強してたくさんのアイデアを血肉にし、「守破離」の「離」を実現して、モチーフよりも優れた商品やサービスを完成させることに、会社と世の中の未来があることを肝に銘じておきましょう。
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