森羅万象から学ぶ②
2020.08.18
前回まで、『3KMプログラム』
(以下:『3KM』とする)における、
信念、自己暗示、そして自己暗示
とのかかわり方について触れ、
潜在意識の巨大なチカラについて述べてきました。
では、この巨大で豊かな可能性をもつ
潜在意識を私たちはどのようにしたら
うまく活用できるのか。
いくら巨大なエネルギーを秘めていても、
潜在意識を使いこなし、
自分の成長や発展の役立てなければ、
それはないのと同じです。
では、どう役立てればよいかと言うと、
その第一は、あなたの夢や
目標を明確にすることです。
思うことは実現されるといわれるけど、
自分の夢はさっぱり実現したことがないと
思っている人も多いはずです。
私たちは、色々な夢や
希望を抱いています。
しかし、ほとんどの人は、
その思いを達成することができません。
なぜ、そのような結果になるのか?
それは、その夢や願い、
自分の「ありたい姿」が
具体的な目標になって
いなかったことが理由にあげられます。
思いを実現させるためには、
その中身を明確にさせなければならないのです。
■「ありたい姿」をビジュアル化する
潜在意識には、
意識化された言葉や論理など
取捨選択したり、
判断したりする能力はありません。
論理的な体系で潜在意識に
働きかけるのは難しいのです。
ですから、言葉ではなく、
自分の「ありたい姿」を
写真や絵などビジュアル化することで、
潜在意識に入っていきやすくなります。
たとえば潜在意識の働きの一つとして、
寝ているときに見る夢があります。
あなたがこれまで見てきた、
寝ているときに見る夢を思い起こしてください。
動きや情景などは浮かんでも、
夢のなかで何かを言っていたけど、
なんと言っていたかわからないことが多いと思います。
それは、言葉よりビジュアルの方が
潜在意識に入り込みやすいことを証明しています。
ですから、あなたが実現したい
夢や目標など「ありたい姿」があるなら、
それを具体的にイメージできる
写真や絵などにビジュアル化して
思い描く必要があるのです。
成功のイメージは「現在進行形」で
自分の心に否定的な
考えや感情を抱くことは禁物です。
たとえば、人生はすべてが
順調に進むわけではありません。
壁にぶつかったときに
肯定的にとらえるか、
否定的にとらえるかで結果は変わります。
不安や怖れといった
否定的な感情や考え方は、
ときに肯定的で
前向きな感情より強く、
潜在意識も自分が気づかないうちに
マイナスにはたらいてしまう
危険性があるのです。
また、心に嘘をついても
潜在意識はそれを見抜き、
心に嘘をついた通りにはならないので、
たとえば、重病人が
「私は全快して元気ハツラツ」と
自分の心に嘘をつくのではなく
「私はいま、全快の方向へ
向かっている」と現在進行形で
心に働きかけることが大切なのです。
成功するイメージは、
現在進行形で肯定的にすることを
心がけてください。
■「はっきりとした」目標を設定しよう
人生の成功とは、
自分のありたい姿を
一歩ずつ達成していくことです。
他人との比較ではなく
自分が決めたゴールに辿り着き、
人生の金メダルは
誰にでも手にするチャンスがあるのです。
まずは夢や希望を持ち、
その夢や希望を実現するために
明確な「はっきりとした」目標を
設定する必要があります。
「はっきりした」目標は、
あなたが進むべき「方向」と、
進むために必要な「チカラ」を与えてくれます。
一歩進むごとに自分がしだいに
目的地に近づいたことを感じ、
さらにやる気とチカラがわいてくるのです。
これに対し、目標が明確でないと
方向を間違えたり、
もともと思い描いていた
夢や希望も見失ったりして、
前に進もうという意欲さえ
なくなってしまう可能性があるのです。
夢を夢で終わらせないためには、
明確な目標を立てることが大切で、
それは自分の未来のためであり、
現在のあなたのためでもあるのです。
■低すぎる目標設定だと意欲がわかない
へぇと思うかもしれませんが、
「低すぎる目標設定」は
意外に達成できないといわれています。
Mark=目標を達成するには、
Management=自己管理するチカラと
Motivation=達成したいという意欲が必要です。
これが『3KM』の3つのMです。
このどれが欠けても
目標を達成することはできないのです。
ゴルフ界のスーパースターである
アーノルドパーマーは、こう言っています。
「私は勝つためにプレイしている。
もう勝ち目はないと
常識でも思えるようなときでもだ。
最悪の状態でプレイしているときでも、
ありとあらゆる障害が
私に向っているときでも、
毎日、すべてのホールで、
これが光り輝く出直しの
チャンスだと思ってプレイするんだ」
(引用元:「勝利の方程式」アスキー)
人間は負荷がかからないと
エネルギーを発揮できない
という側面を持っています。
ですから「低すぎる目標設定」
には達成したいという
意欲がわかずに結果的に
達成できないことが多いのです。
■目標設定の3つのポイント
目標を設定する際に
考えておくべきポイントをお伝えします。
①Meaningful(ミーニングフル)
自分の人生にとって「意味のある」目標か?
②Measurable(メジャラブル)
その目標は「測れる」目標か?
③Manageable(マネージブル)
自分自身で「自己管理できる」目標か?
最初の「Meaningful(ミーニングフル)」は、
自分の人生にとって「意味のある」
目標を立てるということです。
あなたの人生は、
あなた自身で切り拓き、
あなたが「しあわせ」と
感じる人生でなければ意味がありません。
他人から与えられるような
目標では意味がないのです。
また、他人に見せるために
見栄を張ったり、
虚栄の目標を立てたりしても、
自分が心から願ってなければ
目標は達成できないのです。
自分の心に素直になることです。
ありのままにです。
2つ目の
「Measurable(メジャラブル)」は、
その目標が「測れる」目標かどうかです。
たとえば「ダイエットする」
という目標を立てても、
どれくらいダイエットするのか
測れなくては、
目標は達成できませんよね。
3つ目の
「Manageable(マネージブル)」は、
自分自身で「自己管理できる」
目標でなければ目標達成できません。
ここでポイントとなるのは、
自分で管理できることです。
人間は他人から管理されると、
その目標は自分の目標ではなくってしまいます。
ただ、意識の弱い人は、
コーチなどをつけて
自己管理をサポートして
もらってもよいかもしれません。
高い目標に到達するためには、
その前に小さな目標を設定し、
一歩ずつ行動することで、
小さな目標が達成され、
高い目標に近づくにつれ
自信がついてくるものです。
■逆境こそチャンス
一度失敗してあきらめたり、
失敗の不安の虜(とりこ)
になったりする人は、
けっして成功できません。
成功を夢見て、
あきらめないで追い続ける人だけに、
成功者の称号は与えられます。
朝の来ない夜はありません。
同様に、春の来ない冬もありません。
どんなに厳しい冬も、
それを超えれば春が来るのです。
「逆境こそ、
天が自分に与えた
最大のチャンスである」と考えましょう。
苦しくて、
もうダメだと思ったとき、
このような考え方で
乗り切ることを覚えてください。
もちろん、逆境は避けて
通れたらそうするべきですが、
逆境に遭遇したら、
あきらめずにチャンスを
追い続けることこそが
「しあわせ」をつかむ絶対条件です。
ただし、あきらめずに
チャンスを追い続けるというのは、
自分が今までやってきたことに
固執するということではありません。
時代の変化に対応して、
自分の夢や目標を実現しるための
アプローチする方法を変えることも時には必要です。
昔、鉱山の権利を買った若者がいて、
金を振り当てるために
必死に何十年も掘り続け、
何も出てこないので、
あきらめて他人へ山の権利を
売ってしまい、買った人が
試しに掘ってみたら、
わずか1メートル掘っただけで
金がでてきたのです。
「成功には、
あと1メール掘れ」という
言葉の所以です。
■運命、宿命、使命
「自分は生まれつき、
不幸の星のもとにいる」とか
「どうせ運命だからしかたない」
という人がいます。
人は逆境に陥ると
簡単にあきらめて、
場当たり的な生き方をするものです。
しかし、
運命という言葉は
「命を運ぶ」と書きます。
ということは、
運命は自分で決められることを
意味しています。
運命は自分の意思で選択できるのです。
これに対して宿命は
「命に宿る」と書きます。
生まれたときから、
命に宿っているものは変えられません。
自分の生まれ育っている時代や
自分を生んでくれた親など、
自分の意思で
選択できないことを
「宿命」といいます。
この「運命」と
「宿命」の違いを知り、
自分の「宿命」を受け入れた上で、
大切なのは「使命」です。
自分の命をどう使うか?
それがまさに人それぞれの生き様であり、
自分の運命を決めることになる
大切な選択となるのです。
あなたの「使命感」が、
あなたの運命を決める
と言っても過言ではありません。
運命は自分で決められるのです。
■プロとアマの違いは継続学習
人間を形成する四大要素は
「遺伝」「環境」「教育」「意志」です。
このうち環境と教育は、
人間形成にとくに
決定的な影響を及ぼします。
ですから、積極的に自らの知識を増やし、
能力を高めて実践しなければなりません。
どんな世界でも、
プロとアマの世界があります。
その違いはどこにあるのでしょうか。
お金を得るか得ないかの違いでしょうか?
プロとアマの違いを
『3KM』では次のように定義づけています。
「一人前になるまでは
専門の勉強をするけど、
一人前になったら努力をしない人」
これがアマチュアです。
プロフェッショナルは
「一人前になっても勉強をし続けます」
この姿勢の差が、
プロとアマを分ける大きな違いです。
プロとして成功を勝ち得ようと思ったら、
日頃から「よいもの」に
積極的に心を開き、
そこから学び、その姿勢を継続する
習慣をつけなければなりません。
よいものとは、
自分の専門領域は当然として、
それ以外の分野でも、
自分にとって大切だと思われる
知識や考え方を教えてくれる
書物であり、人であり、
さまざまな勉強の機会です。
一人前になってからの
学びや実践にこそ
大きな価値があるのです。
■読書は課題解決のヒント
「よい本、よい人、よいもの」
に接することで、
私たちの人間性は
限りなく豊かになります。
それは、生きがいを呼び起こし、
潜在意識に無限の可能性を与えます。
学校や会社で受ける教育は、
いってみれば義務教育であり、
だれにでも通用する
一般的な知識や技術の基本を
教えてくれるにすぎません。
他人によって準備されたものに
どんなに時間をかけても
本当に身につくことはありません。
自分の成功にとって必要なものは、
自分自身の意志をもって
研鑽することで、自分の身につくのです。
読書は、今自分が直面している
課題の解決にヒントをくれますし、
講演会やセミナーは
学びに加えて人脈も拡げてくれ、
出会った人が自分の人間性を高めてくれます。
継続は力なりですので、
自己啓発を習慣づけ、
毎日、少しずつ続けることです。
例え、それが三日坊主でも、
三日坊主を継続すれば、
10年後、20年後には、
いまの何十倍、何百倍の
知識と能力をもたらすはずです。
■終わりに
2回に分けて『3KM』で
語られてきたことを
述べさせていただきました。
こうした、様々な成功パターンに
共通するものの見方、考え方を、
古今東西の成功事例から学び、
これからの「成功哲学」を
人生の指標とするものです。
ちなみに、3KMとは
「個人」「家庭」「会社」の
3つのKと、
「目標(Mark)」
「管理(Management)」
「意欲(Motivation)」の
3つのMにちなんでいます。
その前提には、
「個人」「家庭」「会社」という
すべての領域で、自己実現を
目指して歩む中にこそ、
人生の成功、幸福があるとしています
ビジネスで勝ち抜くための
多くのエッセンスが満載されており、
非常に実践性の高いプログラムで
あると認識しています。
特に、潜在意識に対する働きかけにおいて、
高い効果が実証されております。
この度は、私が惚れ込んでしまった
『3KM』を紹介させていただく
機会を与えていただき、
ありがたく思いました。
また、こういう機会があれば、
ご案内させていただきます。
ありがとうございました。
株式会社 躍進 代表取締役社長笠井輝夫
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