森羅万象から学ぶ羅針盤「茶道にみられるコミュニケーションの基本」
2020.10.15
森羅万象から学ぶ羅針盤「茶道にみられるコミュニケーションの基本」
茶人・千利休が説いたもてなしの基本が、利休七則です。
それは、1、茶は服(ふく)のよきように、2、炭は湯の沸くように、3、夏は涼しく冬は暖かに、4、花は野にあるように、5、刻限は早めに、6、降らずとも雨の用意、7、相客(あいきゃく)に心せよ―という7つの基本方針です。
「服」とは、お茶を飲むことです。「服のよきよう」とは、飲んだ人にとって最もおいしく感じられるという意味となります。
そして、「湯が早く沸くような合理的な炭の置き方」を指しているのではなく、準備の重要性を説いています。
実質的に、夏は涼しく冬暖かであれば問題ないのですが、絵や置物など何らかの仕掛けで、涼や暖を感じさせるようにするべきであるとしています。
花は野にあるようには、その花が咲いていた状態がイメージできるように、花を生けることを指しています。 例えば、実際には何輪も咲いていたとしても、それを一輪で表現できれば、それでよいのです。
刻限は早めにとは、常に心の時計の針を進めておくということです。そうすることで、ゆとりが生まれます。
降らずとも雨の用意は、不測の事態に対処することです。
「相客」とは、本来もてなすべき「正客(しょうきゃく)」に同席した客を指し、そういう人にも気を配るということです。
茶道は、こうした「心」がその裏側にあるからこそ、他の飲み物のような嗜好のレベルで終わらないのです。そして、言うまでもなく「一期一会」の精神が根底にあります。
これは、ビジネスマンの、コミュニケーションの基本ともいうべき所作を表しているものだと思います。
そして、何事もそうですが、基本ほど難しいものはないのです。
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