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森羅万象から学ぶ羅針盤「干渉は最小限に」
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森羅万象から学ぶ羅針盤「干渉は最小限に」

2020.12.03

森羅万象から学ぶ羅針盤「干渉は最小限に」
 老子の言葉に、「大国を治むるは小鮮を烹るが若し(たいこくをおさむるはしょうせんをにるがごとし)」とあります。

 小鮮(小魚)を煮る場合、いたずらにかき回しては傷がつき、風味も損なわれてしまいます。箸を入れるのは最小限に留め、ゆっくりと煮ることが大事なのです。

 政治の世界でも、同様のことがいえましょう。
政治家のトップが、行政の細部にまで口を出し、指示すると、物事は上手くいかないことがあります。場合によっては、活力が損なわれてしまうだけでなく、反発すら招くこともあるでしょう。
 できるだけ余計な口出しをせず、重要な部分以外は、他者にゆだねたほうが、かえって上手くいくものです。

 企業経営も、政治同様に、トップの干渉は、最小限に留めたほうが上手くいきますが、中小零細企業においては、社長と末端の社員までの距離が近いために、そうした社員の箸の上げ下ろしまで、口出ししてしまう社長もいるようです。

 確かに、創業間もないベンチャー企業などでは、会社のあらゆることに、社長が目を光らせておかなければ成り立たない実情もあります。
しかし、いつまでもそういう体制を続けるべきではありません。優秀なマネージャー、よき相談相手をいち早く育て、任せるべきは任せるような体制づくりに注力しましょう。

 社長たるものは、組織が順調に運営できる体制を作り上げたなら、日々の業務に関しては責任者にまかせ、高い見地から、企業経営に臨むべきなのです。

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