森羅万象から学ぶ羅針盤「実践に勝るものなし」
2020.12.03
森羅万象から学ぶ羅針盤「実践に勝るものなし」
『孫子』、『兵法三十六計』、『戦争論』など、古今東西、兵法に関する書物は数多く存在します。
そして、中国の故事に「兵法は意を以って授くべく、語を以って伝うべからず」というものがあります(『李衛公問対』より)。
兵法を授かるときは、あくまで実践で学ぶべきであって、本や口伝で学んではいけないという意味です。
言葉だけでは、真の意味を伝えきれないからです。
兵法家と呼ばれる人の値打ちは、多くの実践経験がもたらす引き出しの多さにあるのです。
実践を重視する意味は、兵法は詭道だからです。
要するに、敵を欺いてナンボといえるもので、実践で何の効果もなければ、これほど意味のないものはないからです。
兵法に限らず、スポーツなど、実践で鍛え上げなければならない物事はたくさんあります。
もちろん、ビジネスも実践が勝負です。
しかし、評論家と呼ばれる人の中には、実践経験のない人が数多くいます。
例えば、映画評論家などは、映画を鑑賞するばかりで、自分で映画を撮ったことのない人がほとんどです。
政治評論家も同様です。
政治学者や、政治部の記者あがりではあるものの、政治家となって実際に世の中を動かした経験のない人が、実践こそすべての政治の世界を語るのはいかがなものでしょうか。
もちろん、映画でも政治でも、理論を語ることはとても重要です。
しかし、理論は実践による証明があって、はじめて正当化されるものです。
何事も実践経験に勝るものはないのです。
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