森羅万象から学ぶ人生羅針盤「正道を歩む」
2021.01.25
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「正道を歩む」
『論語』のなかに、「富と貴きは、是れ人の欲する所なり。其の道を以てこれを得ざれば、処(お)らざるなり」があります。
富と地位は、誰でも欲しがるものですが、正しいやり方をもって手に入れたものでなければ、長続きはしないという意味です。
孔子の教えは、お金儲けや出世を否定していません。そのため、明治の実業家・渋沢栄一氏は、『論語』に傾倒し、『論語と算盤』を著したのです。
そして、そのやり方は、正道によるものでなければならないとしています。その点が、渋沢栄一氏の起業理念とも、合致していたようです。
同じようなことは、経営学者P.F.ドラッカー氏も「企業の目的は顧客の創造であり、出発点は顧客である。利益の追求でも、利益の最大化でもない」「知りながら害をなすな」といっています。
つまり、利益追求を企業目的としてしまうと、金もうけのためなら、何をしても構わないという社会性の欠如がなされることを示しているのです。
ビジネスの世界において、欲を出すことは、大いに認められています。欲なくしては、ビジネスマンとして成功することはないでしょう。
しかし、そこには人間性というものが、問われます。決して、邪な手段を用いて、下劣な目的を達成してはいけないのです。
冒頭の一節には、これに続けて「君子仁を去りて、悪(いず)くにか名を成さん」とあります。立派な人は、正道を捨ててまでして、名声を得ることはしないという意味です。
ビジネスマンとして成功したいのであれば、常に正道を歩み、邪道によって得たものは、否定されるべきであることを、強く意識しましょう。
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