森羅万象から学ぶ人生羅針盤「短絡的にならない」
2021.03.08
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「短絡的にならない」
中国の歴史書『史記』には「軽慮浅謀(けいりょせんぼう)」という言葉があります。文字通り、浅はかな考え・計画を意味しています。
軽慮浅謀に基づく行動は、大抵失敗します。しかも、意味のない失敗なのです。それは、極めて短絡的な発想から生み出されるものだからです。
これに関連して、以前、「冷静になって言葉を発す」として、短絡的になって言葉をつかってはいけない旨をご案内していますが、それでも人間は、時として、短絡的になってしまいます。
短絡的な人は、自分が直感力に優れていると誤解している面があります。とっさの自分の判断が、間違っていないと確信しているのです。しかし、その根拠となるのは、少ない成功体験と、独りよがりな満足だけなのです。
短絡的にならないためには、まず決して、自分が正しいとは思い込まないことです。進んで、人の意見を聞き、取り入れるようにします。
同時に、悩みを相談できる、信頼できる第三者を確保しましょう。そうすることで、いたずらに短絡的になることは、なくなるはずです。
また、意味のない自尊心を捨てることです。短絡的な人は、自尊心が強いため、自分が傷つくことを恐れるあまり、身を守ろうとして、感情を無意味に吐露してしまうのです。
自尊心を抑えることは、自分を必要以上に評価しないことであるため、現在の自分を変えていこうという気持ちになります。つまり、向上心を育むことにつながるのです。
こうした習慣、心掛けによって、短絡的な部分は改善されます。そして、短絡的にならないことによって、何よりも、人生がより実りあるものになるのです。
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