森羅万象から学ぶ人生羅針盤「無知のまま判断しない」
2021.03.21
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「無知のまま判断しない」
『論語』のなかの有名な言葉に「学びて思わざれば則ち罔し(くらし)、思いて学ばざれば則ち殆し(あやうし)」があります。
一生懸命に勉強しても、その学びを実行し生かさなければ、本当の意味を知ることはできず、また、勉強しないで、無知のまま、自分勝手な判断で行動するのは、非常に危険である、という意味になります。
以前、「勇気をもって知識を生かす」として、陽明学の知行合一という考え方の重要性をご案内しました。やはり、学んだことは、実行してこそ、本当の意味があるのです。チャンスやきっかけさえあれば、その知識を生かすことは、大いに可能です。
その反対に、正しい考えもなしに、無知のまま判断し、むやみやたらに先走ってしまう人は、他人に悪影響を与え、大いなる迷惑をかけることになります。極めて、殆しなのです。
そういう人は、自分のことを、一種の天才であると勘違いしている傾向があります。細かいことは分からなくても、本質は掴んでいるという、まったく根拠のない錯覚に陥っているのです。
そして、元来、プライドが高く、負けず嫌いなので、決して自分の無知を認めようとはしないのです。また、見栄っ張りで、目立ちたがり屋でもあります。
こういう人物が権力を持つと、ろくなことがありません。ビジネスの現場において、こうした人物を重用すれば、その組織は確実に崩壊するでしょう。
そうならないために、トップ、指導者たる人は、そういう人物に対して、無知のまま判断・行動しないように指導します。そして、自らも常に正しい知識を得ることを励行し、人の本質を見極め、適切な評価を下すように心掛けましょう。
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