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森羅万象から学ぶ人生羅針盤「義理を欠くべからず」
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森羅万象から学ぶ人生羅針盤「義理を欠くべからず」

2021.06.24

森羅万象から学ぶ人生羅針盤「義理を欠くべからず」
 小説家、劇作家として知られる久保田万太郎氏は、その著書『末枯』のなかで、「人間、馬鹿は構いません。だが、義理を知らないのはいけません」と述べています。
物を知らないのは、その人の能力によるものであるから仕方ないのかもしれませんが、義理を知らないのは、明らかに人間性の問題であるからです。

 ここで改めて、義理とは何なのかを確認してみたいと思います。
 ウィキペディア(Wikipedia)より重要な部分を抜粋・要約してみれば、「物事の正しい道筋」「報恩や信義・信頼を貫くこと」「負い目や借りといった心理的な負担」「社交上、礼儀を以て旨とする行動規範」などとなっております。
 そして、これらの要素をベースにした相互扶助の関係と捉えてよいでしょう。

 例えば、紹介受注など、人に物を頼んで、それが成功した時などは、その人に大いに感謝するはずです。しかし、逆に頼まれごとをされた場合、例えそれが困難な用件であっても、その依頼を受け入れなければなりません。まさに、それが義理というものなのです。

 しかし、実際には、果たして相互扶助を100%実行しているでしょうか。助けられたら助け返すのは、当たり前の話ですが、これが意外にできないものです。
 それでも、義理を理解・実践している人は、常に、助けられる前に、先に助けている人なのです。だからこそ、いざというときに、周りが助けてくれるのです。つまり、みんなが義理を果たしてくれるのです。

 以前、義理と人情は、日本人の社会における独特の文化であり、世界に誇れる崇高な価値観であることをご案内しました。そして、歌の文句ではありませんが、義理と人情を秤にかければ、やはり義理の方が重たいのです。
 改めて、日本の社会において、義理を欠いたら、ビジネスは言うに及ばず、あらゆる人間関係が成立しないことを認識しておくべきでしょう。

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