森羅万象から学ぶ人生羅針盤「真の人格者とは」
2021.10.23
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「真の人格者とは」
『三国志』のなかに「悪、小なるを以て之を為すことなかれ。善、小なるを以て為さざることなかれ。これ賢、これ徳、能(よ)く人を服す」という故事があります。
蜀漢の初代皇帝・劉備が、長男の劉禅にあてた言葉が元になっており、文字通り、「悪いことは、どんなに小さなことでも実行してはいけない。また、良いことは、些細なことでも怠ってはいけない。優れた能力と高潔な人格が人を動かすのである」という意味です。
職場において、上司や先輩が部下や後輩に対して、冗談のつもりで悪ふざけをしても、それはパワハラ以外の何物でもありません。そして、受け取るほうにしてみれば、悪い印象しか残らず、決して忘れることはないのです。
それに対して、小さな善行や親切は、率先して行うべきです。それは、落ちているゴミを拾ったり、電車やバスでお年寄りに席を譲ったりなど、気が付いたことなら何でもよいのです。また、読書や健康習慣なども実践しましょう。そういう姿や行いは、いつの間にか人に知れ、良い印象と影響を与えるものです。
こうした行いの積み重ねが、優れた能力と高潔な人格を培い、人を動かすことにつながるのです。そして、この2つの要素のうち、能力に対する憧れよりも、高潔な人格が評価されて、人がついてくるのです。
劉備は、劉禅に「私は徳に欠けていた。私のようになってはダメだ」という言葉も残しておりますが、実際には、劉備は、その能力よりも徳が評価されて、多くの人がついてきたのです。
まさに真の人格者だからこそ、自らを強く省みて、誰よりも謙虚な気持ちになり、それが人間としての大いなる魅力となって、人を引き付けたのでしょう。劉備の姿勢を大いに見習い、人格を磨いていきましょう。
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