森羅万象から学ぶ人生羅針盤「繁栄は次へ進むきっかけ」
2021.10.30
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「繁栄は次へ進むきっかけ」
中国の古典『呻吟語(しんぎんご)』の中に、「愚者はただ其の極まるを楽しみ、智者は先ず其の反(かえ)らんことを懼(おそ)る」があります。
愚かな人は、物事が頂点に達したことを喜ぶだけですが、賢い人は、頂点から衰退していくことを危惧して、その準備をすると言うものです。
栄枯盛衰、勝者必滅といわれるように、いかなる繁栄も一時的なものです。世界史を紐解いても、古代から現代に至るまで、世界の中心であり続けた国は一つもありません。現在は、アメリカがGDP(国内総生産)ランキング世界一ですが、近い将来、2位の中国に抜かれ、世界の中心国という立場から引きずり降ろされる可能性もあります。
ビジネスにおいて、繁栄の敵とされるものに、驕りと油断と陳腐化があります。
人気絶頂の芸能人でも、冷静で先見性のある人は、決して驕ることなく、落ち目になる前に次のステージに上るための準備を行い、常に自分を磨いています。
また、ライバルの力を過小評価する油断が、その台頭に対して、事前に何も手を打たないことにつながり、自社の繁栄を揺るがす大きな原因となるのです。
さらに、どんな人気商品でも、いずれ飽きられます。陳腐化に対して、それを少しでも先回りするような形で、新しい商品やサービスを提供していなければ、繁栄を維持することは不可能と言えましょう。
まさに、繁栄は、決してそこに留まることなく、積極的に次へ進むためのきっかけにすべきなのです。むしろ、現在の繁栄を過去の栄光として捉え、それに囚われることなく、思い切って捨て去るぐらいの勇気が、次の繁栄に結びつくのでしょう。常に前だけを見つめて邁進し、繁栄を維持してください。
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