森羅万象から学ぶ人生羅針盤「自分を錯覚しない」
2021.12.13
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「自分を錯覚しない」
ドイツの精神科医ホルスト・ガイヤー氏は、「勤勉な馬鹿ほど、はた迷惑なものはない」と述べています。「〇〇馬鹿」というと「仕事馬鹿」「野球馬鹿」のように、物事に一心不乱に打ち込んでいる人を指し、褒め言葉で使われます。しかし、冒頭の勤勉な馬鹿は、ちょっと語弊がある言い方なので、真面目で、自分は正しく、誰よりも物事を理解していると錯覚している人と考えてください。
ちょっと前の、コロナ禍が最も酷い時期に、多くの専門家が様々な意見を述べていましたが、その中には、錯覚している人がいたと思います。しかし、そういう人は強い信念に基づいて発言しているため、一切悪気はないのです。
そのため、もし自分に間違いがあっても、それに気づかずに迷うことなく突き進み、当然ながら、関係者に迷惑をかけるわけで、冒頭の言葉通り、はた迷惑極まりないのです。
錯覚している人は、間違いなく視野が狭くなっており、自分の立場でしかものを言うことができなくなっているのです。そして、これは、ビジネスの現場では、決して通用しません。常に、お客さまの立場を理解することは言うに及ばず、自分の会社においても、営業なら現場、元請なら下請というように、必ず相手の立場に立って考えることが大事なのです。
以前、ソクラテスの「無知の知」のように、まず自分が知らないことを知り、それを素直に認めることが大事であることをご案内しました。視野を広げ、「まだ自分が知らないことがたくさんある」と、常に思うことが重要なのです。そして、相手の立場に立てば、自分を錯覚することなく、人生でもビジネスでも、大きな収穫が得られることを肝に銘じておきましょう。
社長ブログ新着記事
-
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「言葉を失うような出来栄え」
-
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「成功してこそ決断」
-
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「やましい心根の人とは距離を置く」
-
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「人間としての真の値打ち」
-
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「夢は前だけにある」