森羅万象から学ぶ人生羅針盤「人間としての総合力を鍛える」
2022.01.31
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「人間としての総合力を鍛える」
TDKの社長・会長を務めた素野福次郎氏の言葉に、「家庭も学校も当てになりませんので、企業で教育をしなくてはね。企業は道場ですよ」があります。
これは、家庭や学校で施される教育を否定しているのではなく、そこで施される教育の目的が、企業の人材教育の目的と異なっているからです。
家庭では、主に礼儀などを教えられ、学校では、知育、徳育、体育などの指導がなされますが、この段階では、必ずしも結果を要求されないのです。つまり、「一生懸命頑張れば出来なくてもしょうがない」という側面があるのです。
しかし、企業では結果が何よりも重要視され、それに対する責任も要求されるのです。結果や責任に対する厳しさを身につけてはじめてビジネスマンとしてスタートでき、それには現場における実践教育が最も効果的なのです。
素野氏は、専門知識をはじめ仕事に不可欠な様々な事柄は、実践を通して身に付くものであることを、身をもって知りました。そして、企業を道場と定義したのは、ビジネスマンとしての道を追求する場でもあるからです。そこで身に付けるのは、人間としての総合力です。それがあってこそ、大きな仕事の成果をあげることができるのです。
ビジネスマンは、礼儀や専門知識、体力、結果や責任に対する厳しさをはじめ、他人の立場を尊重する気持ち、適切なコミュニケーション能力、理不尽な環境に耐える精神力、清濁併せ吞む器量など様々な要素を身につけ、人間としての総合力を鍛え上げて一人前になれるのです。
まさに、企業という道場で総合力を鍛え、人間としての奥深さが身につくことで、ビジネスマンとしてだけではなく、一流の人物として認められることを忘れないでください。
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