森羅万象から学ぶ人生羅針盤「誰恥じることのない行動をとる」
2022.02.28
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「誰恥じることのない行動をとる」
中国最古の詩集『詩経』に「屋漏に愧じず(おくろうにはじず)」という言葉があります。「屋漏」とは家の一番奥まったところ、または人目につかないところという意味であり、たとえ人が見ていない場所でも、人に知られて恥じるような行いはしないということを指しているのです(ことわざ辞典ONLINEより抜粋・要約)。
そして、福沢諭吉は、江戸時代の儒学者・伊藤仁斎の長男・伊藤東涯(とうがい)について、「誠心誠意屋漏に愧じずということばかり心掛けたと思われるから、その遺風(先人の教え)はおのずから私の家には存していなければならぬ」と評しております。
これは東涯の父・仁斎の教えによるものです。仁斎は、本当の学問というものは、知識の積み重ねに終わるのではなく、優れた人格を形成するためにあるものと考えていました。まさに、すべての学問は人間学そのもので、その基本が「屋漏に愧じず」なのです。
それに現実には、人は他人のふるまいを見ていないようで、実は意外によく見ているものです。そして、自分を振り返ってみても、他人の些細な言動が気になるものです。しかし、そのくせ自分自身に対して他人の目が向けられていることを忘れて、油断した行動をとりがちです。
誰も見ていないからといって怠けたり、気付かないだろうと思って嘘をついたり、失敗を隠したり、迷惑をかけても知らんふりすることなく、常に弱い自分と戦い打ち勝つのです。そうすることによって、誰恥じることのない行動がとれるようになります。迷うことなく実践してください。
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