森羅万象から学ぶ人生羅針盤「経験や実践を尊重する」
2022.03.15
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「経験や実践を尊重する」
イギリスの哲学者ジョン・ロックは、あらゆる哲学の概念の有効性について、人間の経験に基づく結果から判断するという哲学思潮であるイギリス経験論の父と称されました。
その代表的な言葉に、「我々の知識はすべて経験に基づくものであり、知識は結局のところ経験から生ずるのである」「いかなる人間の知識も、その人の経験を超えるものではない」「人間の行動は思考の最上の通訳者だ、とわたしは常に考えた」などがあり、ロックは何よりも経験や実践を重視した人物でした。
経験とは実証実験から得られたデータであり、その数は実験数に比例します。そのため、どんなに才能あふれる若い人でも、物事の経験数の合計は上の世代よりも少ないのは当たり前です。
若く優秀な人の中には、「確かに経験数は少ないが、その一つひとつが色濃いもので、無駄に長く生きている人よりも、少ない経験からの学びを得て人生に有効に生かしている」と主張する人がいます。しかし、一見無駄や無意味に見える経験からも、人は無意識のうちに様々な学びを得ているのです。
前述のロックの言葉通り、知識は経験から生ずるものであれば、数多い経験によって培われた知識が、狭い専門知識を上回ることもあります。
例えばトラブルになれば、法律に詳しい人が有利でしょうが、様々な経験で得た法律以外の知識を有効に活用すれば、必ずしも争いに負けるとは限りません。そうした知識の有効活用にも、様々な経験の多さがものを言うのです。
そして、常に謙虚に自分を見つめ、何かしら自分が知らないものを身につけている人の、数々の実践から得た経験を尊重し、自らも様々な経験をして大いに成長していきましょう。
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