森羅万象から学ぶ人生羅針盤「感謝の気持ちを見つける」

2022.04.18

森羅万象から学ぶ人生羅針盤「感謝の気持ちを見つける」
　物事には様々な側面があり、その角度や見方によって、ポジティブになったりネガティブになったりするものです。しかし、もしビジネス上有効なアイデアが湧いてくるような環境を築き、それを生かしたいと思うのなら、常にポジティブでなければなりません。

　そして、そんなポジティブでいられる心根は、間違いなく感謝の気持ちに支えられているのです。感謝の気持ちは、物事の長所や利点から得られる恵みによって生まれるものです。そこから「自分もみなさまから感謝されるような恵みをもたらしたい」という気持ちになり、健全なポジティブシンキングが実践されるのです。

　これに関連して、二宮尊徳の逸話に「江戸の水売り」があります。江戸時代、田舎から2人の若者が江戸に出てきたのですが、そこで水売りに遭遇します。その様子を見た1人は「水を売り買いするようなところにはいられない」と驚き、田舎へ帰ってしまいしました。

　しかし、もう1人の若者は、「水を商売にするなんて素晴らしい。こんなことが可能な江戸なら、もっと面白い商売ができるに違いない」と考え、自分のアイデアを生かした商売を成功させたと言います。

　まさに、水を売るというビジネスの裏には、「きれいな水を提供してくれてありがたい」という人々の感謝の気持ちが存在し、それによってビジネスマンのポジティブシンキングが刺激され成立したのです。そんな感謝の気持ちを見つけることがビジネスのスタートであることを肝に銘じておきましょう。