森羅万象から学ぶ人生羅針盤「組織の利益を優先する」
2022.04.24
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「組織の利益を優先する」
中国・唐の第6代皇帝である玄宗については、楊貴妃を寵愛し施政をないがしろにしたため国が乱れたというエピソードばかりが有名ですが、楊貴妃に出会うまでは実に優れた為政者で、「開元の治(かいげんのち)」を成したことでも知られているのです。
開元の治とは、玄宗の治世が及んだ開元年間(713~741年)の政治を指し、中国史上の政治の安定期の1つで、唐の絶頂期でもあったのです(ウィキペディア〈Wikipedia〉より抜粋・要約)。
そして、その当時に、玄宗に仕えた宰相に韓休(かんきゅう)という極めて優秀な人物がいました。しかし、直言居士であり、玄宗に対しても臆することなく諌言を繰り返していたのです。
ある日、そんな玄宗が鏡を見て「最近痩せたかな」とつぶやいたら、側近が「韓休が口やかましく物を言うせいだと思います。この際、あの人物を宰相から解任してはいかがでしょうか」と進言しました。
それに対して玄宗は「吾痩せたりと雖(いえど)も、天下肥えたり」と言いました。気疲れで自分が痩せても、韓休の働きで世の中が豊かになればそれでいいというのです。
これを会社に例えれば、自分個人の損得ではなく、組織の利益を優先してこそ真のトップであるという意味になるのです。組織の利益を優先するには、何よりも組織に関わるすべての人への公平無私の精神がなければ実行できません。
私欲を優先した結果、組織に支障を来せば、その構成メンバーに対して不利益をもたらすだけでなく、巡り巡って自分への不利益にもなるのです。何よりも公平無私の精神をもって組織の利益を優先すれば、私欲がいかに取るに足らないものであるかに気付くことを忘れないでください。
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