森羅万象から学ぶ人生羅針盤「伝わることがビジネスの第一歩」
2022.04.28
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「伝わることがビジネスの第一歩」
伝えたつもりで伝わっていないことはよくあります。そんな伝わらない原因で一番多いのが、単純なことを分かりにくく伝えることです。自分の発言に権威付けし、重大な意味があるように装うため混乱を招くのです。
また、専門用語を羅列しても、伝える方は「このくらいの意味は理解してもらえるだろう」と高を括っているかもしれませんが、その誤解によって結局は伝わらないままになってしまうのです。
こうした点を理解し実践したのが、松井証券第4代社長の松井道夫氏です。そんな松井氏の言葉に「おじいちゃん、おばあちゃんの頭になれ」があります。つまり、証券投資にまったくの素人である高齢者の知識範囲を理解し、分かるような言葉で説明しなければならないことをモットーにしたのです。
松井氏は、証券業界の異端児、革命児、風雲児と呼ばれ、ネット証券事業での成功により「松井証券中興の祖」とされましたが、こうした発想こそが多くの個人投資家を優良顧客に迎え入れて急成長させた秘訣なのです。
投資だけでなく、あらゆる専門家は自分の頭にある言葉を、必ず相手に合わせて変換してから使う癖をつけましょう。その際、前述の通り、話す相手の知識範囲を理解するだけでなく、「これから伝える話にはこんなメリットがある」ことを浮き彫りにするのです。そうすれば、間違いなく「その話を聞いてやろう」という気持ちになり、伝わった手応えを感じることができます。
本当に優れている人は、物事の本質を理解し、豊富なボキャブラリーのなかから、最も適切な言葉を選択して、それを当てはめて説明できるので、単純な言葉でもはっきりと伝わるのです。このように、明確に伝わることがあらゆるビジネスの第一歩であると肝に銘じておきましょう。
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