森羅万象から学ぶ人生羅針盤「我慢の価値を知る」
2022.05.20
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「我慢の価値を知る」
内閣総理大臣を務めた田中角栄氏の言葉には、分かりやすいだけでなく、ユニークな解釈をしたものがあります。そのなかの1つに分配と我慢に関する指摘があります。
田中氏によれば、「子供が10人いると、杜会主義や共産主義の国では、おそらく羊羹を均等に切って与えるであろう。しかし、自由主義では適当に切って、一番小さい子に一番大きな羊羮をあげる。なぜなら3、4歳の子供は我慢できないが、大きい子には 『少しぐらい我慢しろ』 と言えることができる。自由経済においてはそれが可能である」と指摘しています。
悪平等が蔓延すれば、いたずらに自分の権利ばかりを主張して、我慢する気持ちが芽生えないと思われます。しかし、我慢することによって、自分を律し鍛えるだけでなく、他人を優先する優しい気持ちが生まれるのです。
一見、自由主義では力の強いものが有利であるように思われますが、ここで力の強いものは大きな子ではなく、親をはじめとする分配を決める人物です。そうした人物によって、「この子たちにとって何が大事であるか」が適切に判断され、我慢の重要性を教えることをできるのです。
我慢する気持ちがベースにあれば、間違いなくたくましさが身に付きます。それを表した禅語に「松樹千年翠(しょうじゅせんねんのみどり)」があります。
幾星霜の風雪に耐え、変わらない葉の緑を保っている松は、まさに我慢をベースに鍛え上げられた象徴なのです。そんな我慢の価値を知ることで、大きなことを成し遂げられることを忘れないでください。
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