森羅万象から学ぶ人生羅針盤「自由に一心に考える」
2022.08.01
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「自由に一心に考える」
これまで無心になって物事に臨む重要性を述べてきましたが、あらためて無心の意味について考えてみたいと思います。
辞書には様々な意味が述べられていますが、元々は仏教用語なのです。固定的な囚われがなくなった状態で、一切は空であると観ずる心もしくは凡夫(平凡で一般的な人)の一切の妄念(迷い)が取り払われた心とされ、虚心や無念無想と同意語で、有心(物に囚われた心)の反対語になります(精選版 日本国語大辞典より抜粋・要約)。
安土桃山時代から江戸時代前期にかけて活躍した臨済宗の僧・沢庵禅師は、「無心の心と申すは、本心と同じ事にて、固(もと)より定まりたることなく、分別も思案も何も無き時の心」としています。まさに何物にも縛られず固まっていない心なのです。
それを意訳すれば、既存の価値観から脱却し、自由に発想することに他なりません。そうすれば、まず視野が広がり、ビジネスチャンスに恵まれることになります。また、自分を見つめ直すきっかけにもなり、それまでの考えや方法の誤りに気付くことにつながります。
さらに、価値観が違う人を素直に認めることもできるようになり、良い影響や刺激を受ければ、新しい発想を生み、どんどん視野は広がっていきます。しかし、新しい価値観に対しても、その目新しさに囚われることなく、冷静に見つめられるのです
まさに無心とは、何も考えていないのではなく、自由に一心に考えている状態なのです。そうすれば、必ず大いなる未来が開けることを忘れないでください。
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