森羅万象から学ぶ人生羅針盤「怒りと適切に付き合う」

2022.08.21

森羅万象から学ぶ人生羅針盤「怒りと適切に付き合う」
　これまでに、「怒り」について様々にご案内してきました。怒りの感情ほど、冷静さを失わせるものはありません。

これに関連して、イギリスの神学者トーマス・フラーの言葉に「激怒しているときには何もするな。嵐の海に漕ぎ出すようなものだ」があります。怒りに任せて行動すれば、間違いなく悪い結果に結びつくからです。

　そんな怒りは、誰にでも湧いてくるものです。それでも、怒りのままに行動すれば、間違いなく損をします。まず、人間関係の悪化を招きます。それが尾を引けば憎しみに変化し、争いに発展します。

ビジネスの現場でいつまでも怒りが消えなければ、イライラによって集中力がなくなり、仕事の成果にも影響が出てしまい、周囲の評価も下がってしまいます。場合によっては、怒りによるストレスで、病気になることもあります。

　以前、怒りの感情の元になるアドレナリンは、分泌されると６秒で体内をめぐりピークに達するとご説明しました。もし怒ってアドレナリンが分泌されたら、ゆっくり６つ数え深呼吸するのです。そうすれば、怒りの感情は沈静化します。

これ以外にも、怒りへの対処の仕方、付き合い方は様々にあります。もし怒りが湧いてきたら、その原因を探り、収拾することにエネルギーを注ぎましょう。その際も、決して強い言葉を使うことなく、あくまで解決に有効な言葉のみを選んで使うのです。

　怒りは自分だけでなく、周りの人にも悪い影響をもたらします。しかし、怒りと適切に付き合う方法を身につければ、前述の通り、嵐の海に漕ぎ出すようなことはなく、多くのトラブルを回避できることを忘れないでください。