森羅万象から学ぶ人生羅針盤「精力善用を心掛ける」

2022.08.24

森羅万象から学ぶ人生羅針盤「精力善用を心掛ける」
　講道館柔道の創始者・嘉納治五郎氏が示した講道館柔道の指針の1つに、「精力善用、自他共栄」があります。柔道で鍛えた心身を善いことに使い、皆が幸せになれるように努力すべきという意味です。つまり、自分のエネルギーを善いことに使いたいと思わなければ、万人の幸福を実現できないということです。

　しかし、せっかくの自分のエネルギーなら、自分の幸せ実現のためだけに使いたいと思いがちで、それは時として邪（よこしま）な目的・行動に現れるのです。

　例えば大手企業のビジネスマンは、自分が担当している職務以外に、社内政治という仕事があるようです。出世のために本業を差し置いてでも、社内政治にエネルギーを割くのです。しかし、当然ながらその分本業が疎かになります。まさに精力悪用以外の何物でもありません。

　社内政治を活用し自分の立場を良くするにも、当然頭を使いますが、それは本業で使う頭とはまったく別な部分です。それに一刻も早く気付き、仕事脳だけの活用にシフトチェンジしなければなりません。それに、いくら社内政治に注力しても、実際の見返りはごくわずかです。

　本当に評価される人は、全体の利益や幸福のために全精力をつぎ込んでいる人です。そして、そういう人には多くの賛同者が集まり、大きな力となってビッグビジネスを成功させ、自他共栄を実現しています。

まさに、本当に実力のある人は、社内政治などに与（くみ）しなくとも、周りが自然と評価してくれます。改めて、精力は善用を心掛けるに限ると肝に銘じ、正道を歩んで認められてください。

森羅万象から学ぶ人生羅針盤「精力善用を心掛ける」

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