森羅万象から学ぶ人生羅針盤「人類共通の卑怯を憎む」

2022.08.25

森羅万象から学ぶ人生羅針盤「人類共通の卑怯を憎む」
　たまには、宇宙の視点からお話しを始めてみたいと思います。
太陽の表面で発生する大規模な爆発を太陽フレアと呼んでいます。主に黒点の周りで発生するのですが、それが地球に与える影響は極めて大きく、2025年ごろに活発化すると言われています。

　これに関連して、総務省は6月21日、「宇宙天気予報の高度化の在り方に関する検討会」の報告書を発表しました。そこで大規模な太陽フレアが発生した場合に予想される被害を明らかにしました。

　その中で、最も大きな影響をもたらすのは強力な電磁波です。これにより、携帯電話が不通になったり、GPS機能が停止したり、電力インフラの保護装置が誤作動を起こしたりすることが予想されます。しかし人類は、宇宙空間で発生する巨大な変化に対しては無力なのです。

そして専門家の中には、そうした全人類的な危機において、火事場泥棒を働く国が必ず現れると指摘しています。もし敵国の電磁波被害が深刻であれば、紛争を起こす絶好のチャンスだからです。まさに火事場泥棒以外の何者でもありません。

　『武田信玄』『八甲田山氏の彷徨』などの作品で知られる作家の新田次郎氏は、幼少のころ、家事の焼け跡からガラクタを拾って持ち帰ったところ、父親から「火事場から何一つ持ってきてはいけない。ただでさえ困っている人に追い打ちをかける一番卑怯な行為である」と𠮟責されたといいます。

　太陽フレアがもたらす電磁波の悪影響に乗じて、火事場泥棒をすることは極めて恥ずかしいことです。そんな行為は人類共通の卑怯として憎み、力を合わせて阻止しなければならないことを忘れないでください。