森羅万象から学ぶ人生羅針盤「健全な絆が幸福をもたらす」
2022.10.20
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「健全な絆が幸福をもたらす」
一般に「敵の敵は味方」とされるため、著名人の中には、共通の敵を持つほど堅固な友情の絆が生まれると指摘する人もいます。確かに、敵は一刻も早く排除しなければならない存在であり、戦場の兵士の同志愛にも似た強い共感や連帯感が生まれ、絆がより強くなるのは理解できます。
例えば夫婦でも、ともに犬嫌いだと仲良しなようです。ところが、犬嫌いな奥様に対して、旦那様が逆に犬好きだと、「敵の味方は敵」となり不信感が生まれる原因となります。一方、旦那様にしてみれば、自分の好きなものを否定する奥様を敵とみなしてしまうのです
しかし、確かに、共通の敵の存在によって堅固な友情の絆は生まれるかもしれませんが、それはあくまで一時的なものです。共通の敵を排除してしまえば、共感や連帯感を維持する必要性はなく、むしろ新たな利害が発生する可能性があります。そして冷静に考えれば、敵の敵は必ずしも味方ではありません。
このように、共通の敵を倒す目的でのつながりは、極めて打算的な一面があるため、日本の戦国時代だけでなく古今東西の歴史は、こうした合従連衡(がっしょうれんこう)の繰り返しに過ぎないのです。
ビジネスの世界において、負の絆による共感や連帯感を利用すれば、最終的には信用を失い、市場から排除されてしまう可能性が高いのです。やはり、憎悪を利用した連帯を排除し、お互いを認め譲り合う健全な絆こそが人々に幸福をもたらすことを強く認識しましょう。
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