森羅万象から学ぶ人生羅針盤「恒久的な善悪を判断する」
2022.11.02
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「恒久的な善悪を判断する」
禅宗の考え方の1つである「善悪難定(ぜんあくさだめがたし)」という言葉があります。これは、現時点で良いと思われたことでも、後々悪いことに変化することもあり、またその逆もあるので、物事の恒久的な善悪というものを判断するのは難しいというものです。
特に、国の政策にはそうした部分が色濃く反映されます。例えば、ゆとり教育政策などは、導入時には詰め込み教育是正のための良いシステムとされていました。しかし、各方面から学力低下の指摘を受け評価は一変し、2011年度以降には、それまでとは真逆の内容の学習指導要領が施行されたのです(ウィキペディア〈Wikipedia〉より抜粋・要約)。
我々経営者も同様です。その時に有効と思われる商品が開発されても、そのまま無条件にお客さまに提供してよいものかを十分に検討すべきです。そして、その最も重要な物差しとなるのが、利他の精神です。本当にお客さまのため、ひいては世の中のためになるのか、10年後、20年後も評価していただけるのかを利他の精神で判断するのです。
同時に、以前ご案内したように一歩下がって物事を見つめましょう。そうすれば視野が広がり、それまで見えていなかったものが見えてくるのです。
まさに、利他の精神をもって一歩下がって見つめれば、善悪難定(ぜんあくさだめがたし)であっても、広く遠く、冷静に客観的に物事を見つめることができます。それにより、より恒久的な善悪が判断でき、様々な責任を全うできることを忘れないでください。
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