森羅万象から学ぶ人生羅針盤「親切や世話は義務ではない」
2022.11.06
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「親切や世話は義務ではない」
文藝春秋社を創業し、芥川賞、直木賞などの創設に携わった作家・菊池寛氏は、「人への親切や世話は慰みとしてしたい。義務としてはしたくない」と述べています。
そもそも義務と、人がそれぞれの立場に応じて当然しなければならない務めです(デジタル大辞泉より抜粋・要約)。もちろん、人に親切にしたり、ボランティア活動などを通してお世話したりすることは社会性の確保・実現に有効ですが、義務として人に親切にしたりお世話したりすれば、決して長続きはしないものです。場合によっては、大いなるストレスや欲求不満を抱え、いつしか親切や世話を疎ましく思うようになる可能性があります。
また、日本国憲法では、「国民の三大義務」として、教育の義務(普通教育を受けさせる義務 26条2項)、勤労の義務(27条1項)、納税の義務(30条)を明記しています。特に勤労と納税の義務は、大いなる社会性の実現に通じます。そして少なくとも、人に親切や世話をすることが、仕事をして税金を納める義務の足を引っ張ることになってはいけません。
それでも、人に親切や世話をすることは尊いことに違いありません。その際は、「本来の義務の邪魔にならない限り、最大限に親切や世話をしよう」という物差しを持ちましょう。そうすれば決して負担にならず、社会性実現の上でも大いなる実効性が確保されることを強く認識してください。
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