森羅万象から学ぶ人生羅針盤「横には横がある」と思う

2022.12.08

森羅万象から学ぶ人生羅針盤「横には横がある」と思う
　全国には屈指の名門進学校がありますが、そのなかでも開成高校は、2022年の東大合格者数が193人（うち現役合格者数は137人）に上り、実に41年間、全国トップの地位を維持しています。

　これを踏まえて、以前、「東大からの人」「東大までの人」「東大だけの人」についてご案内しました。「東大からの人」は、東大をただの通過点として捉え、その先を見据えて努力を止めない人です。「東大までの人」は、入学後自分よりもはるかに優秀な人たちを目の当たりにして「この人たちには敵わない」と意気消沈し努力を止めてしまう人です。

そして、「東大だけの人」は、いわゆる“東大ブランド”だけにしがみつき、それ以外の取柄が無い人です。よく東大卒の持つ様々な欠点が指摘されていますが、それはどうも「東大だけの人」に見られる特徴のようです。

優秀な上に努力を止めない「東大からの人」はすごいですが、実は「東大までの人」であっても、努力次第で「東大からの人」に変身できるのです。

例えば、前述の開成高校から東大に現役合格した学生のうち、仮に137番目の成績であったら、高校時代より自分より100人以上も勉強ができる人間に毎日接しているので、早くから「彼らに勝つために勉強以外の人間性をもっと磨こう」という気持ちになろうというものです。

これと同様に、東大入学後に勉強以外の努力の重要性に気付き、気持ちを切り替えれば、そこから「東大からの人」として新たなスタートが切れます。

　つまり、学業成績の上下ばかりを見ないで、勉強以外の「横」を見ることで視野を広げれば、人として本当に価値あるものをどんどん身につけることができるのです。

確かにチャレンジ精神を維持するには、常に「上には上がある」と思い続けることが重要ですが、同時に「横には横がある」と思い、視野や価値観を広げることも大事であると強く認識してください。