森羅万象から学ぶ人生羅針盤「簡単にスランプを口にしない」
2023.01.10
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「簡単にスランプを口にしない」
スランプとは、スポーツに限らず、能力が一時的に停滞し、それまで通常に出せていたパフォーマンスが出せない状態に陥っていることです。
これについてプロ野球の野村克也監督は「未熟者にスランプはない」と指摘しています。同様に、日本プロ野球史上唯一の通算「400勝投手」である金田正一氏も、「スランプなんてことを口にできるのは、王(選手)や長嶋(選手)レベルに努力している者だけ」と言い切っています。
要するに、スランプには本物と偽物があるのです。ダラダラ練習したり仕事をしたりしていても、それなりの結果は何とか出せるものです。しかし、ある時から思うような結果が出せなくなっても、それはただの努力不足か創意工夫の不足、もしくは単なる疲労か体調不良が原因であることが多いようです。
そして、ここで改めて未熟者というものの定義を振り返ってみましょう。分かりやすく言えば、努力が足りず、無知で不慣れで技能・技術が身に付いていない者です。だから野村氏は、未熟者が自分の努力の甘さをスランプという言葉に置き換えてごまかしていることを指摘しているのです。
しかし、未熟者に似た言葉で、若輩者とか不束(ふつつか)者がありますが、この2つは、未熟から脱出するために努力している最中なので、ただの謙譲語であって、言うなれば「一時的な未熟者状態」なだけです。
物事の成長過程においては、いかなる者でも停滞期間が訪れますが、努力して未熟から脱しようとせず、不調を勝手にスランプに置き換えてはいけません。本当の停滞を感じられるのは、自分が最大限に努力をしているという実感と実績が、その裏側になければなりません。
改めて申し上げますが、簡単にスランプを口にしないでください。周囲の人が、その人を未熟者と判断すれば、評価は逆に低下する一方であることを肝に銘じておきましょう。
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