森羅万象から学ぶ人生羅針盤「良書には「現場」が溢れている」
2023.03.24
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「良書には「現場」が溢れている」
古典的名著をはじめ世の中には様々な良書が溢れていますが、新刊本の良著に共通している点は、間違いなく「現場」を見ている跡があることです。
例えば、短編小説のワンシーンでも、そのリアリティを出すために、真剣な著者は遠方まで取材に出かけ、港の魚市場や町工場のシーンでもきちんと取材して、そこで展開される人間関係や、細かいやりとりを丁寧に描いております。そのシーンの行間からも、たくさんの学びを得ることができるのです。
その反面、いわゆる「リライト本」などは一切現場取材をしていません。例えば、現在も衰えない糖質制限ブームと、優秀なビジネスマンの生活習慣を強引に結びつけて、「優秀なビジネスマンは糖質制限をしている」という仮説をつくりあげ、一冊にまとめているものなどです。
おそらく、「できるビジネスマンは健康管理にも気を付けている」→「巷では糖質制限が大ブームである」という流れに乗り、糖質制限の説明の合間に、「できるビジネスマン」というフレーズを織り込んでいるだけであるため、既読感があり、ひょっとしたら「私でも書けるのではないか」と錯覚してしまうくらい安直な内容の本もあります。
いわゆる出版不況と言われてから何十年も経っていますので、特に小さな出版社では、こうした取材要らずの元手のかからない企画本で商売をしないと、いつ倒産してもおかしくない現状にあるようですが、その本が読者のためになるものかどうかは疑問の余地が残るでしょう。
ネットのレビューには、いわゆる「やらせ」の書き込みもありますが、良書がなぜそうであるかを、客観的に示しているものもたくさんあります。それらには必ず「現場」が描かれています。ぜひ「現場」が溢れた良書にふれてください
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