森羅万象から学ぶ人生羅針盤「心配の種をなくす」
2023.03.25
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「心配の種をなくす」
『論語』の一節に「内に省(かえり)みて疚(やま)しからざれば、それ何をか憂え何をか懼(おそ)れん」があります。孔子が弟子に対して、「立派な人は、自分に恥かしい部分がなければ、心配したり恐れたりしないものだ」と説明したことに由来します。
孔子は、「まずは、自分の心の中をよく見つめて、それを元に反省しなさい。そうして欠点を探しそれを修正すれば、何も心配したり恐れたりすることはなくなるはずだ。それが実践できれば立派な人になれる」と弟子に指導したのです。
確かに、心配にも色々な種類があります。東京直下型大地震や南海トラフ大地震がいつ起きるか分からないといった自然災害に対する心配もあれば、お金や人間関係など自分の生活に関係する心配もあります。
そしてもし、自分と真剣に向き合えば、心配の原因が分かります。その最たるものは、思うように欲望を満たせず、それが心配の種になっていることです。人間は弱いもので、次々に欲が生まれてしまうのですが、それに打ち勝つことを習慣化できれば、心配の種が新たに生まれることはなく、孔子の示すような立派な人になれるのです。
人間の欲は際限がないものです。しかし、欲望の本質を知り、以前ご案内した老子の「足るを知る者は富む」ということを思い出せば、心配の種はなくなっていきます。元来人間は、不完全で未完成な存在です。それを知り、無理やり完璧な形にしようとする欲望は無意味であることを忘れないでください。
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