森羅万象から学ぶ人生羅針盤「分かったような気になってはいけない」
2023.04.13
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「分かったような気になってはいけない」
この『森羅万象から学ぶ人生羅針盤』では、この世に溢れる様々な言葉の持つ真の意味を学ぶことを連載の目的の1つとしています。その中でも新しく生まれた言葉は、それまでに言葉にならなかった概念を言葉として明確にしたものですが、場合によっては何にでも使えてしまうものもあるようです。
例えば、トラウマです。これは心的外傷であり、外的内的要因による肉体的及び精神的な衝撃(外傷的出来事)を受けた事で、長い間それに囚われてしまう状態で、また否定的な影響を持っていることを指すのです(ウィキペディア〈Wikipedia〉より抜粋・要約)。
しかし、過去に経験した悪いことが影響し、現在の生活にまでひきずって支障を来たしているとき、なんでもトラウマという言葉で片づけてしまいがちです。トラウマは人それぞれに原因が違うので、相手に寄り添って考えないと正しい答えは見つかりません。
また、多様性も同様です。ただ単に「なんでもあり」を肯定しているだけではダメで、それを個性として尊重することと履き違えてはいけません。他人に迷惑を与えるような行為を個性として主張するのは、ただの甘えに過ぎないのです。
さらに、LGBTQは、純粋に女性同性愛者、男性同性愛者、両性愛者、心と体の性が異なる人、性的指向・性自認が定まらない人の総称ですが、その裏側にはマイノリティとしての苦しみが存在し、その苦しみを理解する気持ちがなければ、簡単に使ってはいけないと思います。
「それって○○だよね」と、その○○の部分に前述のトラウマや多様性、LGBTQを安直に入れて、分かったような気になって使うは、極めて無責任、無神経であることを肝に銘じておきましょう。
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