森羅万象から学ぶ人生羅針「私情を挟まないで付き合える相手」
2023.10.17
森羅万象から学ぶ人生羅針「私情を挟まないで付き合える相手」
『論語』では、「君子は周して比(おもね)らず、小人(しょうじん)は比(ひ)して周(した)しまず」と指摘しています。これは、立派な人は友人を大事にするが決して群れることはなく、つまらない人は無意味な仲間をつくるだけで、真の友人はつくれないという意味です。
確かにこの『森羅万象から学ぶ人生羅針盤』でも、友人は「自分がどん底の状態にあっても、その成功を一切妬むことなく、心から喜べる相手」と定義しています。SNS上の「友達」は便宜上の名前にすぎず、その中には一度も実際に面会したことのない正体不明の人もいます。
これを踏まえて、多くの先人経営者は、「友人と会社経営するものではない」と異口同音に指摘しています。友人とビジネスパートナーとは、どこまで行っても違う次元の存在だからです。ビジネスパートナーは同じ目的を達成するための同志であり、決して友人ではありません。
友人はビジネスパートナーと違い、現実にはどうしてもある種の遠慮が生じます。それにも拘わらず、友人とビジネスを営み何かのトラブルが発生すれば、その責任の追及においてお互いの関係性にヒビが入ります。そして、せっかく育て上げた友情が灰燼(かいじん)に帰し、人生において大事なものを失うことになるのです。
しかし、ビジネスパートナーは同志であるがゆえに、何事も仕事のためと割り切ることができ、遠慮することなく言いたいことが言えるのです。それならば冒頭の「周して比らない」をビジネスパートナーにも当てはめ、友人とは違う最適な距離感を保ち、私情を挟まないで付き合える、良い意味でクールにドライに手を組める相手を選びましょう。
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