森羅万象から学ぶ人生羅針「遠き者への配慮を忘れない」
2023.10.27
森羅万象から学ぶ人生羅針「遠き者への配慮を忘れない」
『論語』に「政(まつりごと)において、近き者は悦(よろこ)び、遠き者来たらん」があります。ここで注意していただきたいのは、「近き者」「遠き者」の解釈です。私は、「近き者」は政策に同意してくれるもの、「遠き者」は反対するものとして捉えるとよく分かると思います。
つまり、よい政治を行えば、支援者や賛同者が支持し応援してくれるのは当たり前ですが、その政策に反対だった人も、結果として万民のためになる政治が実現すれば、「来たらん」つまり同意してくれるという意味だと思います。
要は結果論なのですが、これはビジネスの世界にも大いに言えます。その際に大事なのは、反対者の顔を絶対に潰さないことです。逆に、「色々と欠点を指摘してくれたおかげで、考えが磨かれた」として感謝の意を表するべきでしょう。
間違っても、反対者の無知を嘲(あざけ)るような言動は慎まなければなりません。そうすれば「遠き者」はさらに遠くに行ってしまい、完全な敵対勢力となって、戦国の世であれば間違いなく戦(いくさ)に発展します。
企業であれば、持株比率の裏付けをもとに完全な敵対派閥になります。もし良き政治、企業政策を実現したければ、むしろ真っ先に反対勢力のトップに意見を求めるのです。そして1つでもよいのでその主張を採用しましょう。
もちろん、一筋縄ではいかない相手もいるでしょうが、それでもあからさまな反対行動には出ないものです。そんな相手と話し合いを重ねれば真の理解が深まり、「遠き者」だった人が「近き者」になることも大いにありますので、「遠き者」への十分な配慮を忘れないでください。
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