森羅万象から学ぶ人生羅針盤「たった1つの真実のみを見つめる」
2024.02.29
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「たった1つの真実のみを見つめる」
以前、近年新たな歴史研究のもとでそれまでの定説とされてきたことがどんどん覆ってきていることをご案内しました。これに関連して、お笑い芸人の巨匠で世界的な映画監督でもあるビートたけし(北野武)氏は、昨年11月に「本能寺の変」をテーマにした『首』という映画を公開しました。
一般に歴史書や古文書は、時の権力者が自分の都合の良いように書き直すものです。そして、たけし氏によれば「『本能寺の変』がおこった理由は、学者・研究者によって違い、現在約80通り以上が示されている」として、それならば自分なりの解釈をしても良いと考え、独自の解釈を元に映画化に踏み切ったのです。
そしてこれは、現代で起きていることでも同じことが言えましょう。いわゆる主張の食い違いや見解の相違などが原因で、真実は誰にも分からないままなのです。
ここで思い出されるのが、芥川龍之介の短編小説『藪の中(やぶのなか)』を原作とした映画監督・黒澤明氏の『羅生門』(1950年)です。この作品は第12回ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞、第24回アカデミー賞で名誉賞(現在の国際長編映画賞)を受賞した名作です。
そしてその最大の特徴は、殺人事件の主要な登場人物がそれぞれに自分に都合の良い嘘をついていることです。そしてあろうことか、その事件の一部始終を目撃していた男までも、現場で盗みを働いていたことを隠していたのです。
こうなると真実どころか事実さえも信用できなくなってしまいます。やはり別な見方によって裏付けをとり真実を明らかにしていく必要がありましょう。1つの考えに囚われることなく、常にたった1つの真実のみを見つめる姿勢を崩さないでください。
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