森羅万象から学ぶ人生羅針盤「洞察力を予想にしない」
2024.06.16
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「洞察力を予想にしない」
「策士策に溺れる(さくしさくにおぼれる)」ということわざがあります。策士と呼ばれる人は、策略に頼りすぎてかえって失敗するという意味です(デジタル大辞泉より抜粋・要約)。必ずしも物事は理論通りには成就しないことを忘れ、「自分の考えが一番正しい」という自惚れが、重大なミスを招くという戒めなのです。
これを裏付けるような名言として、フランスの貴族、文学者のフランソワ・ド・ラ・ロシュフコー(ラ・ロシュフコー公爵フランソワ6世)は、「洞察力の最大の欠点は、的(まと)に達しないことではなく、その先まで行ってしまうことである」と述べています。
要するに深読みのし過ぎなのです。ではなぜ策士と呼ばれる人は深読みをしてしまうのでしょうか。それは持っている選択肢が多すぎて、そのチョイスを誤るからに他なりません。
また策士は意外に前例主義の人が多いものです。よく言えば温故知新なのですが、条件も環境も違えば、過去のデータがそのまま役に立つとは限りません。
さらに「その先まで行ってしまう欠点」とは、自分だけ理解したままで終わり、周囲に人の理解が得られずに置いてきぼりにすることで、チームワークを活かすことができない独り善がりな部分を指します。
自分だけ分かっていても「何で私に付いて来られないんだ」では、洞察力がただの予想になってしまいます。そうならないようにするためには、必ず一旦足を止めて振り返り、自分の発言が「過ぎたるは猶(なお)及ばざるが如し」になっていないかと確認してください。
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