森羅万象から学ぶ人生羅針盤「書かれていることが全部正しいか」
2024.07.21
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「書かれていることが全部正しいか」
おそらくこの世の本で、書かれていることのすべてが正しいと言える本など1冊もないかも知れません。
例えば聖書は、世界一読まれた本として知られていますが、キリスト教の経典にすぎず、そもそも内容が正しいのか間違っているのかを判断すること自体できないのです。
そして2番目に多く読まれた本はマルクスの『資本論』です。しかし『資本論』は、労働価値説という前提からスタートしているので、いくら議論を積み重ねても間違った答えしか得られないので読んでも意味がないと否定する人もいます。
ちなみに労働価値説とは、「人間の労働が価値を生み労働が商品の価値を決める」(ウィキペディア〈Wikipedia〉より抜粋)というものです。しかし商品価値は、一般的に需給バランスや使用価値、交換価値で決まるものですから、確かに労働価値説では説明がつきません。
世界で2番目に読まれた本ですらこれですから、本に対して少しでも疑問を感じたら「これは正しいのか?」と、どんどん問いかけましょう。そして知識を再構築して自分の中に新しい何かを作り上げてください。
身も蓋もないことを言ってしまうと、出版社も商売です。モラルハザードを引き起こすような内容でなければ、売れ線かどうかで出版を判断せざるを得ない側面があります。その時、真贋を見極められる選球眼だけは持っていてください。
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