森羅万象から学ぶ人生羅針盤「反対意見を言う権利を守る」
2024.11.30
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「反対意見を言う権利を守る」
フランスの哲学者ヴォルテールは、「君の意見には反対だ。しかし君がそれを言う権利は命に代えても守る」と述べています。いかにも個人主義の国フランスの人らしいご意見です。
そして人の上に立つのであれば、まさにこの姿勢を崩してはいけません。なぜなら、逆に自分が自由に意見を言わせてくれない環境に置かれたらどのように思うか考えれば分かることだからです。
意見は自由に言ってこそ、新しい発見を得られるのです。たとえ反対意見でも自由に言ってくれなければ気付きを得ることができません。
そうして、賛成、反対の意見を吟味し、最終的に得た合意に対して従えばよいのです。しかし反対意見を言う権利自体を奪えば、とんでもない副作用に見舞われます。
まず反対派閥ができあがるでしょう。場合によってはクーデターが起き、国レベルであれば内戦が勃発します。
世の中だけでなく、会社をはじめあらゆる組織、また家庭においてさえも、一番大事な要素は適正なバランスの確保です。それを形作るのは反対意見も堂々と言える空気づくりなのです。
ワンマン経営も、ベンチャー企業の黎明(れいめい)期などでは仕方がないかもしれません。すべてが企業トップの素早い決断で決めざるを得ないからです。しかし企業運営が軌道に乗ったら自由な意見が言える環境を何よりも大事にしてください。
ヴォルテールのように、「反対意見を言う権利は命に代えても守る」などと大袈裟に考えなくともよいです。反対意見は、このブログのタイトルである『森羅万象から学ぶ人生羅針盤』のごとく学びの対象であり、作家・吉川英治氏の「我以外皆我が師」という精神に基づいた物事の成長・発展には欠かせない要素なのです。
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