森羅万象から学ぶ人生羅針「徳も過ぎたるは猶及ばざるが如し」
2025.01.31
森羅万象から学ぶ人生羅針「徳も過ぎたるは猶及ばざるが如し」
戦国大名・伊達政宗には、「伊達五常訓」とよばれる遺訓がありますが、これがちょっと皮肉っぽいのです。儒教の教えである「仁義礼智信」という徳も、過ぎたるは猶及ばざるが如しと指摘しているのです。
まず「仁に過ぐれば弱くなる」から解説します。仁とは愛情であり情けでもあります。これが過剰となれば過保護になってしまい、厳しさを与える愛情から遠ざかっていくのです。結果として依頼心の強い人間が生まれるのです。
次に「義に過ぐれば固くなる」です。世の中は義理人情に厚い人が好まれますが、度が過ぎると頑固になり、何が何でも義理を優先し大事なものを見失うことになりかねないのです。
続いて「礼に過ぐれば諂(へつらい)となる」です。確かに礼儀はコミュニケーションの基本中の基本ですが、オーバーランさせてしまうと相手に媚びて、結局は不必要なサービスの提供を行うことになるのです。
さらに「智に過ぐれば嘘を吐く」ですが、これが一番問題でしょう。頭の良い人であっても、必ずしも人格者とは限りません。むしろ自分の知略を存分に発揮したいと思うでしょう。その矛先が主君(企業トップ)であることもままあるからです。
最後に「信に過ぐれば損をする」です。いくら良さそうに見える人も、一歩下がって冷静に見つめないとその隠れた本質が分からず、相手になめられます。借金はおろか連帯保証人の依頼も断ってください。
このように儒教の徳であっても、過ぎたるは猶及ばざるが如しであると肝に銘じておきましょう。
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