森羅万象から学ぶ人生羅針盤前向きな「人生に意味は無い」
2025.05.15
森羅万象から学ぶ人生羅針盤前向きな「人生に意味は無い」
この『森羅万象から学ぶ人生羅針盤』連載初期に、ドイツの哲学者ニーチェの「永劫回帰(永遠回帰)」説をご案内しました。ニーチェは、人生は同じことの繰り返しに終始し、まったく意味は無いと言っています。
しかしニーチェは、そんなふうに思える人を「超人」と呼びました。「超人」とは、人生を自由に生き、辛いことも楽しいこともすべて受け入れ、自己実現しようという貪欲な生き方を肯定した「力への意志」を最大限に伸ばした人間です。
つまり前向きに考えると、人生に意味は無いからこそがんばれるのではないでしょうか。世の中には損得勘定で生きる人もいますので、もし人生に何らかの意味があれば、「これは自分にとって意味がある」「これは意味がない」などと取捨選択してしまい、すべてを受け入れることをしなくなってしまいます。
これと同様のことを、慶応義塾大学の創設者としても知られる思想家・福沢諭吉は、「人生本来戯(たわむ)れと知りながら、この一場の戯れを戯れとしないでまじめに勤めていくことが大切である」と述べています。まさに前述の通り、人生とは意味は無い戯れだからこそ、あえて前向きにがんばれるのです。
私の友人は、以前ご案内したフランスの作家ジュール・ルナールの言葉である、「毎朝、目を覚ますたびに、お前はこう言ってもいいだろう。目が見える。耳が聞こえる。体が動く。気分も悪くない。有難い!人生は美しい」と確認して、「じゃあ今日も1日全力投球しよう!」と頑張っています。
「人生に意味は無い」は前向きに考えてこそ悪い言葉ではなく、無心になれる言葉だと思います。このことをしっかり肝に銘じておきましょう。
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