森羅万象から学ぶ人生羅針盤「会社が社員に感謝する」

2025.12.11

森羅万象から学ぶ人生羅針盤「会社が社員に感謝する」
　一人社長で個人営業を営むのであれば話は別ですが、一般に会社を設立するときは、社員を採用しなければなりません。その数も創業設立時に手掛けられるキャパシティに合わせた人数で十分です。

　しかし、そんな創業設立に貢献してくれた社員に対して、まったく感謝しない企業トップが多いのも事実です。社長という肩書を得ただけで、「他人よりも上等な人間になった」と錯覚しており、その弊害は間違いなく社員に向けられます。

　その度が過ぎると、「辞めさせていただきます」となります。それを食い止めるのは、1にも2にも社員に感謝することしかありません。

　まず社員に敬意を払いましょう。自社でなくても世の中には勤務先がたくさんあるのに、自分の会社を選んで活躍してくれたことに感謝し、その持てる力を十分に発揮してくれたことに対する敬意です。

　また、社外研修などのシステムを利用して社員の能力を高め、自己実現、自己超越に協力するのです。こうした応援は社員に愛社精神を持ってもらうために非常に有効です。

　さらに、公平・公正な人事考課の実施です。社員の中に根付く嫉妬心は、時として大きな爆弾となって破裂します。それには「君はこれほどにも会社に貢献してくれた。ありがとう！」と正しく言葉で評価することです。

　もちろんその感謝は、言葉だけでなく昇給昇進などの何らかの見返りで感謝してこそ、社員との絆が深まることを肝に銘じておきましょう。