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マーケティングの基本④
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マーケティングの基本④

2020.02.03

マーケティングの基本をおさらい-その④

お客さんを取り囲む要因には「4つのP」があり、
そのProduct(製品)、Price(価格)、Place(場所)、
Promotion(販売促進)のそれぞれにおいて
マーケティング戦略があるのです。
その製品戦略〈Product〉、価格戦略〈Price〉、
流通戦略〈Place〉、プロモーション戦略〈Promotion〉
のなかで、今回は、製品戦略を掘り下げようと思います。

■製品戦略における9つの側面
製品戦略を考えるうえで、9つの側面があります。
性能さえよければ製品が売れると思ったら大間違いなのです。
それは「アイデア」「ターゲット」
「ライフサイクル」「基本性能」
「デザイン」「ネーミング」「ブランド」
「パッケージ」「サービス」です。

1、まずはアイデアです。
これは製品戦略のなかで、最もわかりやすい、
差別化しやすい側面といえましょう。
商品コンセプトも明確になり、
オンリーワンの商品としての性格を
明確に打ち出せるものです。

2、ターゲットは、
そんなアイデアを、どの消費者にむけて
形作っていけばいいのかというものです。
以前の雑誌づくりで、
例えば「27歳の独身キャリアウーマン」
という極めて狭いコンセプトが成功した
ファッション雑誌の事例もあります。
27歳の女性はどのようなことを考えているのか、
独身者と既婚者ではどのように違うのか、
一般OLとキャリアウーマンの差は何なのかを
突き詰めて雑誌作りを行ったのです。
そこには、極めてピンポイントなニーズに
対する答えが満載だったのです。

3、ライフサイクルも極めて重要です。
商品が市場に投入されてから姿を
消すまでの流れを表すものです。
基本的には、
「導入期」→「成長期」→「成熟期」→「衰退期」
という4つの段階をたどるのです。
また、成長期を前期と後期に分け、
成熟期と衰退期の間に「飽和期」
を加えるなど、5段階や6段階の
サイクルに分類するケースもあります。

・「導入期」は、収益上は赤字です。
それでも販売促進策をとるのです。
・「成長期」になると、競合品が増えます。
そのため、バリエーションを増やすなどの
工夫が必要となります。
・「成熟期」は、市場での価格が下がります。
そのため販売価格も下げなければなりません。
・「衰退期」は、販売予算も減り、
新製品開発や、場合によっては
撤退も考えなければなりません。

もちろん、伝統的な和菓子の
世界にみられるような、何十年、
場合によっては百年以上もの間、
消費者に支持され、
「この人気は永遠に続くのではないか」
と思わせる商品もあります。
しかし、「商品は必ずしも永遠に
売れるものではない」という前提で、
常に市場のニーズに合わせた
次世代商品の開発を同時に
行わなければならないのです。

4、基本性能は、
極めて当たり前のファクターです。
特に、住宅は、耐震性能をはじめ、
防水・防火・防蟻など、
言われなくても必要とされるような
基本的な性能を有していて当たり前です。

しかし、この基本性能に他社、
他製品との差別化を見いだせれば、
それは大きな製品戦略になることは
言うまでもないことです。
より耐震性能の高い住宅、
免震・制震性能に優れた住宅は、
大きな武器であることに間違いないのです。

■デザイン、ネーミングで売れ行きに大きな差が
5、デザインは、以前のソニーの
音響製品や、アップル社の
数々の商品群をみれば、
それがもたらす効果がいかに大きいか、
言うまでもないことです。
ソニーもアップルも、
製品の基本性能以前に、
極端な言い方をすれば、
デザインで買うものだったのです。

つまり、「ソニーに囲まれた暮らし」
「マッキントッシュで満たされた日常生活」
に浸りたいのです。
以前、親しくしていた知人は
「冷蔵庫も洗濯機もソニー製品で暮らしたい」
というほどの、ソニーマニアでした。
もちろんソニーは、いわるる「白物家電」を
製造販売していませんでしたが、
それくらいソニーのデザインに
惚れてしまっていたため、
そのような冗談を口にしていたのです(笑)。

このように、デザインは、
ファッションに限らず、
ステータスそのものだからです。
男性ならクルマや腕時計に、
ファッション性の価値を
大いに見出すのではないでしょうか。

いくら走りや燃費に優れていても、
仕事で使うものならいざ知らず、
プライベートで使うものなら、
やはりボディデザインが
かっこよくなければダメです。
ダサいクルマに乗りたいとは思わず、
そんな腕時計をはめたいとも思いません。

私の知人は、それほどクルマに興味が
あるタイプではないのですが、
あのトヨタ2000GTは
「世界一美しいクルマである」と
絶賛し、「宝くじが当たったら、
レプリカでもいいので、
手に入れたい」と言っていました。
このように、デザインというものは、
消費行動に極めて大きな影響を与えるものなのです。

6、ネーミングは、
これ次第で製品の売上を左右する
極めて重要な要素です。
またこれは、ロングセラー商品を
生む重要な要素でもあるのです。

例を挙げれば、『ワンカップ大関』(大関)、
『シーチキン』(はごろもフーズ)、
『宅急便』(ヤマト運輸)、
『マジックテープ』(クラレ)、
『ポリバケツ』(積水化学)、
『ウォッシュレット』(TOTO)、
『カップヌードル』(日清食品)など、
枚挙にいとまがありません。

ネーミング変更で大成功した事例もあります。
レナウンの抗菌防臭靴下『通勤快足』です。
これは元々、1981年に『フレッシュライフ』
という名前で発売されたものでした。
しかし、売れ行きはさっぱりでした。

しかし、1987年に『通勤快足』に
商品名を変えたところ、
基本性能はまったく変わらないのに、
爆発的に売れたのです。
「ツウキンカイソク」という
耳慣れた言葉の響き、
「快足」という文字の面白さと
インパクトが奏功したのです。

これなどは、ネーミングがいかに
製品戦略で大きな意味をもっているかの
証明のような事例と言っても過言ではないでしょう。

■「なんとなく」「漠然と」がブランドの本質
7、ブランドは、
消費者に安心感、信頼感を
もたらすものとして、重要な要素です。
商品にブランドをつけるということは、
一言でいえば、お客さまに対して
品質や性能を保証するということです。
つまり「〇〇ブランドの商品は、
当社がその品質を保証いたします」
ということを意味しているのです。

それによってお客さまは、
「よく知っているブランドの商品なら、
安心して買うことができる」となります。
この「安心して買ってもらえる」ということが、
製品差別化のうえで大きな意味を持つのです。

今日のマーケティングでは、
製品戦略の基礎として、
ほとんどの製品でブランドに
対する取り組みが不可欠となっています。

ブランドを構成する要素として、
目に見えるものなら名前、
言葉(キャッチフレーズ)、
記号、シンボル(商標)、
デザインなどがあります。
しかし、ブランドはこうした目に
見えるものだけではないのです。
もっと漠然としたイメージを
含めたものなのです。
「なんとなくかっこいいもの」
「漠然と素敵」などといったものが
ブランドになるのです。

例えば、「東京の住みたい街ランキング」
などがそうです。もちろん利便性、
環境、沿線のイメージなどが
大きく影響していますが、
こうしたアンケートに回答したみなさんは、
利便性や環境などをつぶさに
リサーチしているわけではないのです。
「なんとなく」イメージしている感覚、
あいまいな印象で決まっているのがブランドなのです。

ブランドが確立すると、
企業にとっては様々なメリットが生じます。
鉄道沿線なら地価が上がる、
集客力が高まります。

一般的な商品であれば
、他よりも高い値段設定が可能です。
安心感、信頼感から余計に対価を
支払ってもよいと感じてもらえるからです。

品質の保証もしやすくなります。
保証書や告知がなくても、
商品に対する信頼感を感じてもらえるからです。

当然、指名買いが期待できます。
買ったことのない商品でも
安心して選んでもらえるからです。

さらに、継続買いも期待できます。
いわゆるブランド・ロイヤリティー
(ある消費者が特定のブランドを
愛好し継続的に購入する心理)が生まれ、
反復購買につながるのです。

そして、類似商品が出にくく
させることができます。
ブランドを確立したほうがいわゆる
「本家」になり、商標登録すれば
法的保護も受けられます。

しかし、ブランドは諸刃の剣なのです。
いったん傷つくと回復が極めて難しいのです。
某自動車メーカーの欠陥車、
食品メーカーの食中毒などで、
消費者の信頼を失うと、
市場から撤退させられることもあります。

■さまざまなブランドがある
しかし、ブランドと一口に言っても、
企業から製品までさまざまなものがあります。
「企業(コーポレート)ブランド」は、
認知された企業名をブランドとして、
製品名にも展開していくのです。
『Microsoft Word』
『Microsoft Excel』や
『キューピー・マヨネーズ』
『マックフライポテト』などが好例です。

「事業ブランド」は、
企業内の事業単位をブランドとします。
松下電器産業の「ナショナル」や
「パナソニック」などが知られています。

「ファミリーブランド」は、
いくつかの製品カテゴリーにまたがって
一つのブランド名を統一的につけたものです。
『無印良品』などがよく知られていますが、
化粧品ブランドの多くが、
このファミリーブランド戦略を用い、
洗顔料、乳液、美容液などをまとめています。

「製品群ブランド」は、
「ファミリーブランド」とは逆に、
中心となる製品から派生した
バリエーションを一つのブランドに統一したものです。

『カップヌードル』をはじめとする
各種カップ麺には、
さまざまな味のバリエーションがあります。
また、『セブンスター』
『マイルドセブン』などのタバコも、
核となる商品から派生した
製品群ブランドが豊富です。

最後に、たった一つの製品のブランドを
「製品ブランド」といいます。
ビールのキリン『一番搾り』や
アサヒ『スーパードライ』
などがよく知られています。

8、パッケージは、
文字通りその包装形態による差別化です。
「ものは器で食わせる」という
ことわざもあるくらい、
入れ物は極めて大事なのです。
特に化粧品などの嗜好品は、
パッケージの良し悪しで
売上が大きく左右されます。

有名百貨店の包装紙や
手提げ紙袋なども好例です。
まったく同じ商品でも、
高級百貨店の包装紙・紙袋と、
そうでないものとでは、
受け取る側のイメージも大きく違います。

9、サービスは、
いわゆる使役を指すものではありません。
無料、おまけ、割引価格で
提供されるものを指します。
一番わかりやすい例は、
各種ポイントでしょう。
このポイントの大きさ一つで、
製品の売上にも大きな影響を与えるので、
製品戦略上、重視しなければならないものです。

■ブランドの展開にもさまざまある
ここで、ブランドについて、
さらに掘り下げてみましょう。
こうしたブランドを展開するにも、
さまざまな考えがあります。

「ナショナル・ブランド」は、
大手メーカーがつくる全国展開のブランドです。

これに対し、流通業者がつくる
「プライベート・ブランド」があります。
ジャスコの『トップバリュー』をはじめ、
各スーパーマーケットでは、
自社ブランドの各種製品を
数多くラインナップしています。

この多くは、OEMによるものです。

Wikipediaから流用すれば、OEM
(オーイーエム、英:
original equipment manufacturer)は、
他社ブランドの製品を製造すること、
またはその企業です。
日本語では「相手先(委託者)ブランド名製造」、
「納入先(委託者)商標による受託製造」
などと訳されます。

OEMは家電や食品、
自動車メーカーなど様々な業種で
利用されています。
販売ブランドが流通業の場合は
プライベート・ブランド(PB)
と呼ばれることが多いのです。

多くの場合、
OEMを担当するメーカー自体は、
製造する製品の基本性能が
高いと思われます。
しかし、それ以外の製品戦略に
問題があり、自社で販売展開
できないため、OEMとして
活躍しているのでしょう。

「デザイナーズ
(キャラクターズ)ブランド」
もよく知られています。
有名デザイナーのブランドは、
言うまでもなく
「デザイナーズ・ブランド」ですが、
別のブランド名で売り込むものを
「キャラクターズ・ブランド」といい、
2つをまとめて「DCブランド」というのです。

「ノーブランド」というもの
最近では浸透してきました。
量販店などが、
ブランドを付けずに一般名称で
販売する製品です。
生鮮食品に多く見られるようです。

市場における製品の位置づけは
まず、このマトリックスをご覧になってください。

市場占有率が高い 市場占有率が低い
市場成長率が高い 花形商品(スター) 問題児(ワイルドキャット)
市場成長率が低い 金のなる木(キャッシュ・カウ) 負け犬(ドッグ)

これは、プロダクト・ポートフォリオ
・マネジメント、
略してPPMと呼ばれる手法の
もとになるマトリックスです。

このような分類に基づいて、
各製品がどのような状態にあるのか、
今後どんな戦略をとるかを検討します。

「花形商品(スター)」は、
シェアを守りながら、
市場成熟期に「金のなる木」を目指します。

「金のなる木(キャッシュ・カウ)」は、
このままできるだけ儲けを
大きくする戦略だけを考えます。

「問題児(ワイルドキャット)」は、
資金をかけて「花形商品(スター)」
にするか、もしくは撤退するかを検討します。

「負け犬(ドッグ)」は、
できるだけ儲けを増やす
戦略を考えるか、撤退するかを考えます。

このように、製品戦略は、
マーケティング戦略の中でも、
中心となる部分を占めるのです。

株式会社 躍進  代表取締役社長笠井輝夫

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