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中小零細企業の必勝法を学ぶ
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中小零細企業の必勝法を学ぶ

2020.06.05

躍進を含め、中小零細企業は、
その戦い方が大企業の方法とはまったく異なります。
中小零細企業には、それ独自のやり方があるのです。

そこで、多くの中小零細企業経営者は
「ランチェスター戦略」を学んでいるようです。
それは、弱者が強者に勝つための戦い方のルールですが、
後述するように、シェアNO1が強者で、
それ以外が弱者なのです。
しかし、大企業と中小零細企業との
関係性にも大いに関連しています。

これまで、マーケティングについて
様々に解説してまいりましたが、
今回から、中小零細企業の必勝法を
お話ししていきたいと思います。

「ランチェスター戦略」とは、
“法則”と“戦略方程式”の2つの考え

最初に、ランチェスター戦略の
概略について説明しておきます。

ランチェスター戦略は、
文字通り1968年にロンドンで生まれた
自動車工学・航空工学のエンジニアである
フレドリック・W・ランチェスターが
提唱した戦い方のルールです。

ランチェスター戦略は、
「ランチェスター法則」と
「ランチェスター戦略方程式」の
2つで成り立っています。

「ランチェスター法則」は、
第一次世界大戦のときに導き出された
「戦闘力は、兵力の質と量の積(掛け算)」
というものです。
これには、第一法則と第二法則があります。
飛行機の数とその性能が敵に与える損害量を
決めるということから編み出された
2つの軍事法則なのです。
そして、第二次大戦後に、
元々は軍事法則である
「ランチェスター法則」を、
経営や販売、マーケティングに応用して
成立したのが、
「ランチェスター戦略方程式」です。

ランチェスター戦略
①   ランチェスター法則 第一法則
第二法則
②   ランチェスター戦略方程式

局地戦、接近戦、一騎打ちの第一法則、広域戦の第二法則

「ランチェスター法則」の第一法則は、
例えて言うなら刀や銃を用いた一対一の戦いです。

このような戦いでは、武器の性能が同じならば、
兵力の差が生き残りを決めるのです。
それは、次のような法則です。
味方の戦闘前の兵力―同戦闘後の兵力
=武器効率(交換比)×[敵の戦闘前の兵力―同戦闘後の兵力]

例えば、戦う前は5人の味方がいたのに、
戦い終わったら3人戦死して、
2人になっていたとします。
一方、敵は3人いましたが、3人とも戦死し、
生存者は0になってしまいました。

これを上記の方程式に当てはめると、
5-2=武器効率×(3-0)となり、
武器効率は1になります。
1ということは、敵味方の武器の性能が
同じということです。

ちなみに、この式においては、双方に必ず戦死者が、
一人以上出るという仮定で考えてください。
戦死者が一人もいないとなると、差し引きゼロになり、
数学的な式としてなりたたないからです。
そして、これは、別の式にあてはめるとこうなります。
戦闘力=武器効率(質)×兵力数(量)

つまり、一般的には、兵力数が多いほうが勝つのです。
もし、兵力数が少なくて勝ちたいと思ったのであるならば、
武器効率(質)を相手よりも上げて、戦闘力を向上させなければなりません。

これに対して、「ランチェスター法則」の第二法則は、
ミサイル、マシンガンなどの大量破壊兵器を
用いた集団対集団の戦いと思ってください。

そして、この場合の公式は、以下のとおりになります。

(兵隊が多いほうの人数の二乗―兵隊が少ないほうの人数の二乗)の平方根=生き残る兵力
例えば、同じ武器(ミサイルでもマシンガンでも)
使って、A軍が100人、B軍が60人で
戦ったとしたら、[A軍の人数の二乗1万人―
B軍の人数の二乗3600人=6400人]の
平方根で、生き残りはA軍の80人となります。

そして、これは、別の式にあてはめるとこうなります。

戦闘力=武器効率(質)×兵力数(量)の二乗
自ら数が少ないと思っている軍隊は、
このような広域戦のような集団対集団の戦いに
巻き込まれると、ひどい目に遭うのです。

「ランチェスター法則」の第一法則でも、第二法則でも、
やはり数の多いほうが常に有利なのですが、
第二法則では兵力数が二乗で計算されるので、
負けるときの傷跡も大きいのです。

数が少ないほう、いわゆる弱者は、
あくまで第一法則に従って戦いを進めてください。
間違っても、第二法則で戦ってはいけません。

数が多い、いわゆる強者は、
第二法則に則って戦いを展開してください。

シェアによって強者と弱者が決まる
ここで言う強者、弱者とは、
大企業、中小零細企業とイコールで
結ばれるわけではないのです。

ランチェスター戦略における強者とは、
市場シェアNO1の企業であって、
弱者とはそれ以外のすべての企業です。

つまり、競合する局面における
シェアによって、強者と弱者が決まるのです。

では、競合局面とはどういう状況なのでしょうか。
①どこのエリアで、
②誰を対象に、
③どのような商品を、
④どうやって提供していくかが重なる状況です。

この視点でみれば、例え中小零細企業であっても、
さいたま市内においてシェアNO1ならば、
その範囲でならば強者になれるのです。

2位以下は、例え大企業であっても、弱者なのです。

例えば、出版社などは、
大企業、中小零細企業に拘わらず、
強者になれる可能性が高いのです。

東京23区をエリアに、
27歳の独身女性を対象としたファッションや
生き方をコンセプトにした雑誌を、
通販オンリーで販売する市場などでは、
大企業だろうが中小零細企業だろうが、
まったく関係なしにシェアNO1の地位を確保し、
強者になれるのです。

こうした部分が、ランチェスター戦略が
中小零細企業に人気が高い理由でもあるのです。
また、同じ企業でも、
部門ごとに、強者、弱者が存在します。

サントリーは、洋酒では業界NO1の強者ですが、
ビールでは4位の弱者です。

こういうケースは、至る所でみられます。
その場合、その部門やエリアごとにセグメントして、
強者の部門には第二法則で、
弱者なら第一法則で戦うようにすればよいのです。

NO1と1位の違いとは
強者は市場シェアNO1であると説明しましたが、
それは1位ではないのです。

日本語的な意味合いでは、NO1も1位も同じですが、
ランチェスター戦略では、NO1は、
2位の射程圏内に入らないくらい
ダントツに引き離しているトップなのです。

目指す姿こそがNO1なのです。
2位との僅差のトップなどではなく、
格段の差を有する本物のトップがNO1なのです。

それは、市場シェアが41.7%以上、
いわゆる安定目標値にあるほぼ一人勝ち状態にあり、
さらに言えば、第一法則上では3倍、
第二法則上では1.7倍のシェア差を、
2位との間でつけているトップなのです。

ちなみに、市場シェア率73.9%が上限目標値で、
圧倒的NO1です。2位が逆転は極めて困難な領域です。
そして、上記の41.7%が安定目標値。
真のNO1のシェアです。

最後に、26.1%は下限目標値で、
強者の最低条件であり、
当面のNO1目標値といっても良いでしょう。

前述の、第一法則上では3倍、
第二法則上では1.7倍(3の平方根)の
シェア差の根拠は、
「射程距離の差が3:1なら逆転は極めて困難」
ということです。

シェア73.9%が上限目標値となれば、
2位以下のシェアは、
その残りである26.1%(下限目標値と同じ)
以下となります。

73.9%は26.1%%の約3倍にあたり、
相手との力の差が3:1にまでなると、
前述のとおり、逆転は極めて
困難であるということを示しています。

また、弱者がNO1になるにも、なりやすさがあります。
①エリア、②顧客、③商品の順でNO1を目指すのです。

あるエリアでNO1に、次にある顧客層でNO1に、
ある商品でNO1にという順番で、トップを狙うのです。

厳しいビジネスの戦いのなかでは、
NO1しか生き残れないのです。
それには、何でもいいからNO1になることです。

戦略と戦術の比率は2:1
「ランチェスター法則」と並ぶ
ランチェスター戦略の柱
「ランチェスター戦略方程式」では、
「ランチェスター法則」の武器効率(質)の
部分にあたる戦闘力を、
「戦略力」と「戦術力」に分けています。

戦略とは目に見えない全体の計画であり、
戦術は目に見える具体的な作業、武器です。

そして、最小の損害幅に収めるための
比率は、戦略力:戦術力=2:1が
最適であるとしています。

戦略が占める割合は、戦術の倍なので、
どんなに良い武器を持っていても、
戦略が間違っていたら成果はあがりません。

よいライフル銃(戦術)を持って狩りに出かけても、
獲物がいない場所をいくら探しても
(戦略ミス)まったく無駄であることと同じなのです。

また、戦場に例えると、兵隊がドンパチやる
直接的な戦闘力が「戦術力」にあたり、
兵器を作る工場の生産力が「戦略力」に
あたるといってもいいでしょう。

この場合の戦略は、間接的な戦闘能力、
バックヤードを指すものと考えれば良いかもしれません。

メーカーであれば、
研究開発、商品開発、流通チャネル整備が
「戦略力」であり、営業マンの活躍、
営業拠点整備、宣伝広告が「戦術力」になるのです。

勝ちやすい相手に勝つ
NO1になる方法の一つに、
「競争目標と攻撃目標を分ける」ことがあげられます。

競争目標とは、自分より上位の相手です。
戦い方は差別化(違うこと)戦略をすることです。

攻撃目標とは、自分より下位の相手です。
戦い方はミート(同じこと)戦略をすることです。

簡単に言えば、勝ちやすい相手に勝つことです。

ビジネスの世界では、勝つことも大事ですが、
負ける戦いをしないことはさらに重要です。

ましてや、自分より明らかに強い相手に
挑んで失敗すれば、企業は大きな痛手を被ります。
それには、攻撃目標は、必ず勝てる相手であるため、
あえて相手と同じ戦法で、つぶしにかかるのです。

それに対して、競争目標は、
相手の土俵に乗ったら思うつぼなので、
差別化を用いて、違う戦い方を展開していくのです。

これを、「足下の敵攻撃の原則」といいます。
ここで、ちょっと、参考となるお話しに
“脱線”させてください(笑)。

将棋の十五世名人大山康晴さんは、
専門家の間では、将棋500年の歴史の中で、
最強の棋士だとされてきました。

その特徴の一つが、
「二番手を徹底的に叩く」というものでした。

大山さんは、棋界の第一人者であったとき、
二番手として頭角を現してきた二上達也さん、
加藤一二三さん、内藤国雄さんたちを
コテンパンにやっつけてきました。

こうした人たちを「攻撃目標」とすることで、
より下位のものを委縮させ、
相対的にNO1であり続けられたのです。

逆に、そんな強者の大山さんに対して、
弱者に該当する二上さん、加藤さん、
内藤さんに、もし、ランチェスター戦略があれば、
棋界の勢力図は大きく
塗り替わっていたのかもしれません。

一点集中主義を貫く
強者になるためには、
選択と集中が何よりも大事です。

攻撃目標を一つに絞り、
そこに力を集中させるのです。

まず、①どこ(エリア)の、
②誰(顧客)に、③何(商品)を売るのか、
それをはっきりさせ、
一点集中して成果を出してください。

弱者は、強者との差別化を図ろうとするあまり、
手を広げすぎることがあります。

しかし、手を広げると、
セグメントができないので、
目標がぼやけてしまい、
成果をあげられなくなってしまうのです。

一点集中とは、目標を決めるのと同時に、
やらないことを決めるのです。

小さくする、絞り込むという、
いわば究極の引き算を実行するのです。

営業範囲を広げず、狭く、
よいエリアだけを選んで、
良いお客さまに良い商品を提供し続ければ、
必ずやよい結果が出てくるはずです。

無意識に息づくランチェスター戦略
「1位以外はビリといっしょ」
「1位以外は死を意味する」というような
言葉を口にする経営者はたくさんいます。

そういうみなさんは、
ただ単に一番が好きなのかもしれませんが、
ランチェスター戦略を身に着けているのかもしれません。

ビジネスの世界では、シェアの順位という結果が、
否応なしに出てしまいます。
結果として、2位以下になってしまった企業には
意味がないのでしょうか。

はっきりといえることは、前述のとおり、
1位以外は生き残れないということです。
そのような中で、
ランチェスター戦略は生きてくるのです。

正しい競争の仕方を知っていれば、
弱者が強者に生まれ変わるのです。
強者=大企業、弱者=中小零細企業
ではないと前述しましたが、弱者の多くは、
中小零細企業です。いかにして生き残るかに、
日々頭を悩ましています。

そんな、弱者でも、
正しい方法さえ実行していれば、
必ず強者になれることを教えてくれるのが、
ランチェスター戦略なのです。

 

 

株式会社 躍進  代表取締役社長笠井輝夫

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