森羅万象から学ぶ人生羅針盤「コツは自分で掴む」
2021.12.15
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「コツは自分で掴む」
「仕事のコツ」「コツを掴む」などというように、コツとは、文字通り「骨」であり、物事の本質や、そこから派生して要点やポイントを指す言葉です。
しかし、よく「コツを教えてください」と言う人がいますが、どの段階で言っているかによって、大きな違いがあるのです。
例えば、経営者セミナーなどにおいて、講師の経営コンサルタントに対して「営業のコツを教えてください」「人材育成が上手くいくコツはありませんか」と尋ねる人がいます。
しかし、その人がさんざん試行錯誤を繰り返して、それでも良い答えが見つからない時に、専門家にアドバイスを求めるのであれば大いに有効ですが、自分の考えもなく、安易にコツを聞いても生かすことができないでしょう。
そもそも、安易にコツを聞くというのは、問題集を解くとき、自分で考えることをしないで、先に答えを見て、そのパターンを記憶する作業と同じなのです。頭の汗をかいていないので、本当の勉強にはならず、何も身に付かないのです。
本来、コツというものは、自分で苦労して見出し、身に付けるものなのです。個人の資質に由来する部分が大きく、考え方や方法論が、十人十色、千差万別なので、必ずしも他人に当てはまるとは限らないのです。
つまり、コツを聞く際には、必ず「自分はこう思う」「こんなことを試してみた」という前提が必要になります。それがあるからこそ、他の意見を求め参考にしても、その差異を認識しながら活用することが可能になるのです。
それに、人が苦労して見出したコツを、簡単に聞き出そうとするのは、場合によっては失礼になるかもしれなせん。やはり、コツというものを甘く考えず、自分で掴み取り、血肉にするように心掛けましょう。
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