森羅万象から学ぶ人生羅針盤「正義こそ力にする」
2022.05.14
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「正義こそ力にする」
作家・小松左京氏の短編SF小説のタイトルにもなった「ゴルディアスの結び目」という言葉があります。この意味は、誰も解決できないような難題を例えて言われていますが、その由来が不吉なのです。
詳細は省きますが、貧しい農民からフリギアという国の王になったゴルディアスは、縄を結んで「この結び目を解いた者はアジアの支配者なれる」と予言したのです。しかし、誰もその結び目を解くことはできなかったのですが、マケドニアのアレクサンドロス大王は、結び目を解こうとせずに剣で一刀両断しました。しかしその後、アレクサンドロス大王は、ゴルディアスの予言通りにアジアを征服したのです。
この逸話を「コロンブスの卵」と比較して、誰も思いつかないことを最初にやって難題を解決し成功する素晴らしさを讃えている人もいます。しかし、その一方で、力のある者が正攻法なやり方を無視して、平気でルールを破り、自分勝手な手法を用いれば成功するという悪しき例えにも使われるのです。
世の中には、Might is Right(マイトイズライト)という価値観を持っている人がたくさんいます。文字通り、強いものが正しいという考えですが、これに関連して、以前フランスの哲学者・パスカルの「力なき正義は無能であり、正義なき力は暴挙である。それゆえ正義と力を結合せねばならない」という言葉をご案内しました。
まさに、「ゴルディアスの結び目」の逸話を都合よく解釈し、力を持って強引に物事を進めてこそ、どんな目的も達成できるなどと考えてはいけません。
そして、いまこそ世界中の人たちは、全人類の利益と未来のために、力は正義ではなく、正義こそ力にしなければならないという考えを共有すべきです。いかなる人にも「ゴルディアスの結び目」を断ち切らせないようにしまし
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