森羅万象から学ぶ人生羅針盤「言葉のキャッチボールができない人」
2024.04.17
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「言葉のキャッチボールができない人」
フランスの貴族、文学者のフランソワ・ド・ラ・ロシュフコー(ラ・ロシュフコー公爵フランソワ6世)は、「語り合ってみて理性も好感も得られない人間が多いのは、自分の言いたいことで頭がいっぱいになり、相手の言葉に耳を貸さない人が多いからだ」と述べています。
ここでいう「理性も好感も得られない人間」というのは、言いたいことの整理がついていないだけでなく、自分の感情だけでものを言う人です。
また好感が得られない発言というのは、他人の悪口をはじめこの世のあらゆることをネガティブに捉えたものです。しかも相手の言葉に耳を貸さないのは自分自身を買い被っている以外の何物でもありません。
そういう人は、誰もが分かっていることをあえて声高に言います。分かりきっていることだから、周囲の人はあえて黙っているだけなのに、知らないと一方的に思い込み、さらに分かりきった説明を重ねてきます。
そして自分の発言がお釈迦様の説話のようにありがたいものと思い込んでいます。その勘違いのため、無意味な言葉を速射砲のように撃ち続けられるのです。
しかし、語り合いの基本は言葉のキャッチボールです。その中にはたまに「暴投」することもありますが、キャッチボールである以上、捕球した時の手応えに大きな意味があることを理解してほしいのです。
そして、言葉のキャッチボールができない人に、進歩というものが生まれないことも忘れないでください。
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