森羅万象から学ぶ人生羅針盤「誰が言ったかで真贋を判別」
2022.11.30
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「誰が言ったかで真贋を判別」
多くの人気お笑い芸人が所属している大手プロダクションが、今年の4月に開催したアニバーサリーイベントのタイトルに「伝説」という言葉を使っていました。しかし、よく考えてみると極めて違和感のある言葉の使い方なのです。なぜなら、伝説は自分で言うものではなく、周りの人が語るものだからです。
例えば、1959年6月25日に行われた昭和天皇ご臨席によるプロ野球巨人阪神戦で、巨人軍の長嶋茂雄選手が天覧試合においてはプロ野球史上唯一となるサヨナラホームランを打ちました。まさにこれは「伝説の一打」として今日まで語り継がれていますが、伝説と言っているのは長嶋選手本人ではなく、野球ファンの側なのです。
そして、このファンも応援する側が使う言葉です。ファンとは熱心な愛好者や支持者ですが、それを決めるのは自分自身なのです。私は少年時代から長嶋選手の大ファンですが、もし長嶋選手が私に対して「笠井くんは僕のファンだから」と言ったとすれば、おかしな意味になります。
このように、言葉は使うべき人が決められているものなのです。それにも拘らず、立場の違う人が使った場合、日本語の正しい使い方を知らないとも考えられますが、変な意図が隠されている可能性もあります。
例えば、掘り出し物も、買う方がその値打ちを決めて使う言葉です。しかし、売り手が掘り出し物と言っている場合は、十分気を付けてください。大抵は、ガラクタを売るための小賢しいテクニックに過ぎないことが多いようです。
また、「天然ボケ」と自分から言う人はまず偽物です。本物は自分が「天然ボケ」であることに気付かないからです。このように、物の真贋は誰が言ったかで判別するものと肝に銘じておきましょう。
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