森羅万象から学ぶ人生羅針盤{「天」を信じ期待する}
2022.05.17
森羅万象から学ぶ人生羅針盤{「天」を信じ期待する}
権力者の横暴に触れるたびに、「非理法権天(ひりほうけんてん)」という言葉を思い浮かべます。
「非理法権天」は、人を規範するうえで力の強い順を指したもので、江戸時代中期の故実家(儀式、法令、軍陣、作法などの先例と、その関連事項に詳しい人)である伊勢貞丈が遺した『貞丈家訓』によれば「無理(非)は道理(理)に劣位し、道理は法式(法)に劣位し、法式は権威(権)に劣位し、権威は天道(天)に劣位する」としています(ウィキペディア〈Wikipedia〉より抜粋・要約)。
つまり、人がもし道に逸れた行い、つまり「非」を行えば、礼儀や道徳、マナー、つまり「理」を説くことで正しい道に導くことができます。それでも言うことを聞かない場合は、「法」の強制力で規制するしかありません。
しかし、そんな「法」も「権」には敵いません。権力があればいくらでも法律を変えることができ、法律を平気で破っても誰も咎めることができないからです。当然ながら「理」などは無力です。まさに「無理が通れば道理引っ込む」そのものなのです。
それでも、「権」よりも「天」のほうが上位にあることが唯一の救いと言えます。権力よりも天罰のほうが強いのですが、天罰が実際にはどのように下るのか、誰にも分かりません。
しかし、この世の仕組みには、生々流転、生者必滅という概念があります。そして、物事を良い方向へ変化させる努力を惜しまずに、「天」を信じ期待するのです。その結果、いずれは正道を歩む指導者が必ず現れます。それまでは決して「権」に屈することなく、毅然たる態度でいなければならないことを強く認識してください。
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